俳優・奈緒さん主演の映画「先生の白い嘘」の公開初日舞台挨拶が行われ、奈緒さんの他、共演の猪狩蒼弥さん、三吉彩花さん、風間俊介さん、そして三木康一郎監督が登壇しました。
同作はひとりの女性が抱える「自らの性に対する矛盾した感情」や男女間に存在する「性の格差」に向き合う姿を描くことで、人の根底にある醜さと美しさを映し出したヒューマンドラマ。原作の鳥飼茜さんによる同名漫画は累計部数100万部を突破しています。
舞台挨拶前に、本作のプロデューサー・稲垣竜一郎氏が登壇。三木康一郎監督がネットメディアのインタビューに答えた記事で、主演女優の奈緒さんから「インティマシー・コーディネーター」(撮影現場で性描写をする上で、演者のケアを専門に行うコーディネーター)を入れて欲しいと言われたが、考えた末に入れなかったとした内容が批判を浴びている件について、背景を説明し、謝罪しました。
稲垣氏は “インティマシーシーンの撮影時は、絵コンテによる事前説明を行い、撮影カメラマンは女性が務め、男性スタッフが退出するなど、細心の注意を払い、不安があれば女性プロデューサーや女性スタッフが本音を伺います、と話していたので配慮ができていると判断しておりました。しかしながら、この度さまざまなご意見ご批判をいただいたことを受け、これまで私どもの認識が誤っていたことをここにご報告申し上げるとともに、制作陣一同配慮が十分でなかったことに対し、深く反省をしております“とコメントしました。
稲垣氏は謝罪後に降壇。キャストと共に挨拶に登壇した三木監督は、“今回、私の不用意な発言により、皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけしたことを、この場を借りて謝罪したいと思います。本当に申し訳ありませんでした“と頭を下げ、“関係者、スタッフ、キャストにも大きな大きな苦しみを与えてしまったこと、この場で謝罪したいと思います“と話しました。
一方、奈緒さんは“皆さん、見終わった後ということで、お気持ち大丈夫でしょうか?今、登壇してるみんなも大丈夫?“と、観客や共演者の心情に配慮。そして、“私は大丈夫です。それだけは伝えようと思ってました“と気丈に伝えました。
そして猪狩さんが“映画の撮影に入る前に奈緒さんと話す機会があって、僕は「演技分からないんですよ」みたいな感じが若干あったんです。どういうテンションで撮影が進むのか分からないみたいな。そのとき奈緒さんが「私がこの作品を撮り終わったとき、また猪狩くんが演技やりたいと思ってくれたら、私の中でそれが一番だよ」って言ってくださって。本当にまた演技やりたいです。いろいろありますが、率直に僕はこの作品が公開されたことが心から嬉しいです“と語ると、奈緒さんは猪狩さんに“ありがとう“と伝え、涙がこぼれました。
最後に奈緒さんは、“私自身は原作に心から惚れ込み、出演することを自分で決めました。その中でいろいろなやりとりがあり、すれ違いがあったことも事実です。でも、私は権力に屈することは一切なく、対等な関係で監督と話しましたし、言いたいことは伝えました。伝えた上で、どうしても現場に対して不十分だと思う部分が正直ありました。そこは私たちも未熟で、私自身もっとコミュニケーションを取り、どういうふうに皆さんを傷つけないように言葉を選んで真意を伝えるか、宣伝の部分でお話しできていなかったことが、結果皆さんを不安にさせてしまうことを招いてしまったのかなと、私自身のこととして深く反省しています。でも、対等な現場ではありましたので、私のことを心配してくださってる声も届いていますので、それは大丈夫ですとお伝えしたいです“とファンにメッセージを送りました。
【担当:芸能情報ステーション】
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