古代ローマと銭湯を舞台にした人気漫画「テルマエ・ロマエ」の作者で知られるヤマザキマリさんの世界観を伝える企画展が愛知県高浜市の市やきものの里かわら美術館で開催されている。漫画だけにとどまらない「漫画家/画家/著述家」としての側面がわかる251点を展示する。

 ヤマザキさんはイタリアで美術史や油絵を学び、世界各地で暮らした。これまで、多くの漫画やエッセーで表現し続け、今年から「続テルマエ・ロマエ」を集英社「少年ジャンプ+」で連載している。

 幼少期や、画家を志した頃の作品、山下達郎さんら著名人3人の肖像画などでヤマザキさんの創作活動を振り返る。

 また、カラー原稿の制作プロセスを公開。「テルマエ・ロマエ」の手描きの原稿や、デジタルツールを用いて描かれた最新作を間近に見ることができる。この展示会のために昨今の世界の捉え方などヤマザキさんがありのままに話したインタビュー映像2本も会場内で流れる。

 竹下和貴子学芸員は「油絵の画家を目指したヤマザキさんの細かな手作業など『らしさ』が見られる展覧会」と話す。

 5月5、6日には古代ローマの公衆浴場を学び、お菓子で理想のお風呂屋さんを建てる企画などもある。

 前期(5月19日まで)、後期(同22日~6月30日)で約20点の展示が変わる。6月30日まで。高校生以上900円、中学生以下無料。問い合わせは同館(0566・52・3366)へ。(小原智恵)

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