初の女性の囃子(はやし)方を持つ鉾(ほこ)として祇園祭参加を目指す「平成女鉾清音(さやね)会」が27日、京都市東山区の八坂神社能舞台で祇園囃子を奉納した。女性らしい柔らかな鉦(かね)、笛、太鼓の音色が境内に響き渡り、気温35度を超える暑さの中、多くの参拝者らが耳を傾けた。
清音会は1994年の「平安遷都1200年」をきっかけに、山鉾町の枠を超えて女性も祇園祭に参加できる鉾を目指し、96年に結成された。同年から祇園祭期間中などに女性だけの囃子方が、八坂神社への祇園囃子奉納を続けている。
この日は26人が、そろいの白い浴衣姿で「ソーレ」「ヨーイヨイ」などのかけ声も交えながら、オリジナルの「清音」など十数曲を演じた。約40分間の囃子奉納を終えた松嶋美紀代会長は「これまで会を支えてくださった皆さんや先輩たちへの感謝の気持ちをこめて奏でました。2年後の30周年に向けて少しずつステップアップしていきたい」と汗をぬぐいながら話した。
清音会は2023年から祇園祭の還幸(かんこう)祭(7月24日)で、3基の神輿(みこし)が集結する又旅社(京都市中京区)近くでも祇園囃子を奏でている。【矢倉健次】
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