「劇場や沖縄にいなくても、沖縄の伝統に触れる場所をつくりたい」をコンセプトに、2020年から歌三線、琉球舞踊、筝曲を中心とした伝統芸能を動画投稿サイトのユーチューブを通して発信している3人組実演家グループ「リュウカツチュウ」による初の主催公演「琉球舞踊と古典音楽の会」が6日、東京都墨田区の両国門天ホールであった。
県立芸大大学院の修了生で、国立劇場おきなわの組踊研修を修了した共通点を持つ、棚原健太(三線)、髙井賢太郎(舞踊)、町田倫士(箏)の3人が「活動開始から3年半越しの夢だった」という初の主催公演。3人による舞踊「浜千鳥」や筝曲「六段菅攪」、独唱「二揚仲風節」と、踊りや楽器の魅力を際立たせた演目構成となり、後半は観客から質問コーナーを設けるなど、アットホームな空気に包まれた。
コロナ禍で公演中止が相次ぐ中、「新しい伝統芸能の在り方として、劇場を離れた活動があってもいい」との思いで誕生したグループ。琉球古典音楽の演奏や解説のほか、師匠へのインタビューや歌にゆかりのある場所の紹介など、伝統芸能を身近に感じてもらう動画を投稿し、約1万4千人のチャンネル登録者がいる。
日本舞踊から琉球舞踊の世界に飛び込んだ神奈川県出身の髙井は「見えないものを見ようとする心が魅力」と語り、町田は「視聴者の方の前で演奏できて感無量」と喜んだ。棚原は「伝統をつなぐ手段として、オンライン・オフライン両面から分かりやすくひもといていきたい」と目標を語った。ユーチューブのURL(https://www.youtube.com/@ryukatsutyu)(小笠原大介東京通信員)
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