将棋棋士の生涯を描いたノンフィクション「聖(さとし)の青春」などで知られる作家の大崎善生(おおさき・よしお)さんが3日、下咽頭(いんとう)がんのため死去した。66歳だった。葬儀は近親者で営む。喪主は妻和(やまと)さん。

 1957年、札幌市生まれ。早稲田大卒業後、82年に日本将棋連盟に就職。「将棋世界」誌編集長時代の2000年に「聖の青春」で作家デビュー。幼少期から難病と闘い、羽生善治さんのライバルとして将来を嘱望されながら29歳で亡くなった村山聖さんの生涯を描き、新潮学芸賞を受賞。16年、松山ケンイチさん主演で映画化された。

 01年に専業作家となり、棋士を目指す奨励会員たちの姿を描いた「将棋の子」で講談社ノンフィクション賞。02年の小説「パイロットフィッシュ」で吉川英治文学新人賞を受けた。ほかの作品に「アジアンタムブルー」などがある。

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