デビュー55周年を迎えた歌手、由紀さおり(石井健撮影)

デビュー55周年を迎えた歌手、由紀さおり(77)が、記念のシングル「人生は素晴らしい」と3枚組ベストアルバム「由紀さおりベストオブベスト~55th anniversary」を17日、いずれもユニバーサルミュージックから発売した。

また、「新しいわたし」と題した記念公演を来年4月まで断続的に行う。5月には仏パリのステージにも立つ。着物姿で三味線を弾き、都々逸を仏語で披露するなど、ユニークで新しい試みにも挑む。

童謡歌手から転じ、55年前に出して大ヒットした「夜明けのスキャット」はフレンチポップ風だったが、新曲はまさに仏音楽家に作曲を依頼した。これに、ヒット作詞家、松井五郎が歌詞を添えた。「55周年の重みを考えれば、『人生』を歌ってもいいでしょう」。作詞にあたり、松井はそう語ったという。

「このところ大勢の音楽の仲間が旅立ち、つらい別れが多いけど、出会えたことには感謝しかない。悲しくても寂しくても、人生はすばらしい。そんな歌として歌っています」

いまも7センチのピンヒールの靴でステージに立つ。この靴を履いて歌えるよう、6年前から筋力トレーニングも欠かさない。

「やれることはすべてやって、この55周年に臨んでいます。来年4月までの公演を無事に完走したら、その先に見えてくる新しい景色もあるのかな」(石井健)

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