8月15日と16日にわたって『山鹿灯籠まつり』が開催されました。2日間で約13万人の観客が訪れ、伝統工芸の灯籠や踊りに魅了されていました。

【灯籠師 中村 潤弥さん】
「灯籠師の仕事の中で一番大事な仕事になるので、それに向けて一年間やってきています。各町内に納品できたので、ホッとしています」

毎年8月15日から始まる『山鹿灯籠まつり』。街角には職人がノリと和紙だけで作る工芸品、山鹿灯籠が飾られます。今年は地元の町内や団体から依頼を受けた7人の灯籠師が27基を制作しました。

初日の15日の夕方から山鹿の町はまつりムード一色に染まります。中心市街地では文化協会や高校生らによる流し灯籠踊りが披露されます。

そして、4000発の花火が打ち上げられました。

まつり2日目、16日の夕方、浴衣姿の女性たちが小学校や交流センターに集まります。

まつりのハイライトとなる『千人灯籠踊り』に参加する女性たちが金灯籠を頭にのせ、本番に備えます。

【踊り手】
「伝統的な山鹿の踊りなので、きれいに踊れたらいいなと思っています」

今年からは将来の踊り手確保のため、地元の中学生約50人が参加しました。

【初めて参加する中学生】
「緊張するけど楽しんで踊りたいです」
「動きを揃えて一つ一つ丁寧に美しく踊りたいです」

【踊り手】
「皆さんが笑顔になるようなきれいでかわいい踊りを踊ります」

また、関東在住の熊本県出身者でつくり、山鹿灯籠まつりをPRする『東京よへほ会』も去年に続いて参加。

会員たちは「東京での練習の成果を披露します」と山鹿市の早田 順一 市長に意気込みを語りました。

【東京よへほ会 発起人 住永 光代さん】
「東京で山鹿灯籠を踊れる機会はないかなと思って、立ち上げたのが一番のきっかけです。みんなで頑張って楽しみたい」

【俳優 知江崎 ハルカさん】
「自分も楽しみつつ、幻想的な山鹿灯籠踊りの盛り上げに花を添えられるよう頑張りたいと思います」

そして、迎えた午後8時、熊本の夏祭りを象徴する千人灯籠踊りです。

(まつりの由来)
その昔、山鹿の里人たちが深い霧に阻まれた景行天皇をたいまつを掲げて出迎えた。その後、里人たちは天皇を祀り、毎年、たいまつを献上したのが山鹿灯籠まつりの始まり。室町時代になると和紙で作られた灯籠を神社に奉納するように・・・

【東京から帰省した踊り手】
「こんな人数でみんなと踊れるなんて、なかなかない」
「子供のころから見ていた山鹿灯籠に自分が参加できるんだなというのが、すごく不思議」

【地元の参加者】
「さらに山鹿のことを好きになった」

【見物客】
「みんな頭に灯籠をつけて踊ってるのがすごいと思いました」
「すごく風も涼しくて、気持ちよく楽しめました」
「初めて見に来たんですけど、すごく幻想的で良かった。熊本にこんないいのがあると驚きました」

まつりの最後は各町内による奉納神事、上がり燈籠です。

「は~い灯籠」

今年は実在する社寺や洋館の建物、航空機などが奉納され、今年も無事にまつりを終えました。

【灯籠師・中村潤弥さん】
「大きい祭りに身を置ける文化があるというのは、すごく幸せなことだと思いながら、毎年この雰囲気を楽しませてもらっています」

山鹿市によりますと、今年は2日間で約13万人の観光客が訪れたということです。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。