石巻市に地域おこし協力隊として移住したお笑い芸人が8月25日、任期終了を前に感謝のお笑いライブを開催しました。石巻に移り住んで3年、町をお笑いで盛り上げ、地域の人たちと固い絆を育んできました。

「東京でネタ時間3分、石巻はネタ時間1時間半~営業のギャラ、ナスの浅漬けでした~めちゃめちゃうまかった~」

石巻市の地域おこし協力隊で、お笑い芸人の清水一宏さん。4年前、石巻市のお笑いコンテストで準優勝したことをきっかけに翌年、横浜市から移住しました。

地域おこし協力隊 清水一宏さん
「ややこしいんですけど、今名前が3つある状態でして、これが男性の格好の「清水狸」、女性の格好の「ふあん★がーる」、(ほやドル)萌江さんのニセモノの「モヤ」の3種類ある」

服を脱ぎ捨てるたび、キャラクターが変化する芸風のようです。メイクもばっちり。移住してから、毎月無料でお笑いライブを開いてきました。この日は30回目の開催。10月で地域おこし協力隊の任期を終える清水さんにとって「集大成」のスペシャルライブです。

地域おこし協力隊 清水一宏さん
「(取材より)ライブに対する緊張の方が今もしかしたら大きい。大きいライブを運営することがなかなかないので緊張はある」
観客
「やっぱりこの集大成、3年間というのは見届けないとな、と思って」
「これからもずっと石巻に残ってほしいけど今後どうなるかちょっと不安です」

いよいよ開幕です。

「約3年間、本当に好きな環境でやらせていただいて感謝の気持ちが大きい。その感謝の気持ちを表せたらと思う」

石巻市の斎藤市長も駆けつけました。

斎藤市長「清水さんが来てから石巻は変りました。市民の皆さんは口を揃えて言います。『ほやっほ~』」
清水「それ萌江さんですよ!」

県内に住むお笑い芸人「まなみん」さん。お笑い熱心な清水さんに心を打たれ、コンビを組んだこともありました。

「まなみん」さん
「ふあん★がーるさんがいなければ出会えなかった人がたくさんいて、ふあん★がーるさんがお笑いのみんなをつなげてくれたおかげで東北のお笑い界が発展して、いろんな人のつながりができて、今最高の状態」

1時間半にも及んだライブ。最後に、清水さんのこれからは…。

「10月31日をもって神奈川県に戻らせていただくことになりました。こんな『あ~』で終わることある?(笑)」

両親の体調を考えて神奈川県に戻ることを決めたという清水さん。笑顔で締めくくりましたが、観客からは別れを惜しむ声が。

観客
「これまでずっと見てきたけれど、この3年間が詰まったライブだと思った」
「すごく残念。今まで盛り上げてくださってありがたい」
「また何かの機会で戻ってきてくれるんじゃないかな。それを期待したい」

地域おこし協力隊 清水一宏さん
「そもそもが(任期)3年って短いなと思っていて、それでどこまでできるんだろうと思っていたんですけど、思っていた以上にできたというか。ここまでの芸人人生、単純に自分の人生で見ても、きょうを超える日はないんじゃないかという日だった」

石巻の人たちの温かさに触れ、悔いなくお笑いができたと話す清水さん。

地域おこし協力隊清水一宏さん
「石巻は第二の故郷と言うべきところだけど、第一でいいんじゃないかというくらい、自分の人生の中で一番大きな場所だった」
Q石巻に戻ってきたい気持ちは
「絶対石巻はこれで終わりにしたくない。何もなかったとしても無理やりにでも自分で仕事を作って石巻に来ます」

またいつか、石巻で…!さらなる笑いを約束しました。

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