高知出身の漫画家で「アンパンマン」の作者、やなせたかしさんと妻をモデルにした2025年度前期のNHK連続テレビ小説「あんぱん」の撮影が高知県で始まった。ヒロインの妻、朝田のぶ役の今田美桜さん(27)とやなせさんに当たる柳井嵩(たかし)役の北村匠海さん(26)が10日、同県庁を訪れ、浜田省司知事に高知での撮影スタートを報告した。
高知ロケは7日にクランクインし、今田さんと北村さんは8日に合流した。全体の半分程度は、高知が舞台になる予定だという。
今田さんは「とても自然豊かな場所で撮影がスタートし、大地を走り回りました」、北村さんは「地域の人たちの温かいおもてなしをいただいて『あんぱん』が始まるんだと実感しました」とそれぞれ感想を話した。浜田知事は「『あんぱん』を高知から盛り上げていきたい」とエールを送った。
高知にゆかりのあるNHK連続テレビ小説は、植物学者の牧野富太郎さんをモデルにした23年度前期の「らんまん」に続く放送となる。「らんまん」効果を追い風に、23年に高知県内の観光地を訪れた県外観光客入込数は延べ472万人と過去最高になった。県は、やなせさんの出身地である県東部の香美市など関係自治体と連携しながら、「あんぱん」をさらなる観光客誘致につなげたい考えだ。【前川雅俊】
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