「ニュースソノアト」気になる話題のその後を追跡します。約1年前に1人で長時間料理を作り続けるというギネス世界記録を達成した松江市のアイルランド料理店。
実は快挙を達成した店舗を市内の別の場所に移転して、14日にリニューアルオープンさせます。なぜ場所を移すのか、そこにはアイルランド人店主の営業的な戦略がありました。

今から1年前、松江市のアイルランド料理店「巨人のシチューハウス」。アイルランド人の店主「アラン・フィッシャー」さんは、約1週間にわたって1人で料理を作り続けるという、2つのギネス世界記録に立て続けに挑戦しました。
期間中は、ほぼ不眠不休だったアランさん。

巨人のシチューハウス店主・アラン・フィッシャーさん:
ベリー疲れた、エクストリーム疲れた。

身長2メートル、店名の由来にもなっている大きな体で3300食以上の料理を作り続けました。クリアの瞬間、これまでの記録を大幅に更新し、ギネス世界記録に正式認定されました。アランさんが、この破天荒な記録に挑んだわけは…

アラン・フィッシャーさん:
コロナのパンデミックで大変だった。ネガティブなエネルギーがあって、どうやってポジティブな挑戦ができるか、これが一番大切だった。

コロナ禍で思うように事業が展開できなかったことが原動力となり、その体のようにビッグな記録を打ち立てました。しかし…。

アラン・フィッシャーさん:
このシチューハウスは、12月17日にクローズします。

快挙の舞台を閉めるという突然の宣言。実際に2023年12月に閉店させました。
あれから1年…。
巨人のシチューハウスは、市内の別の場所に移転、14日にリニューアルオープンします。アイルランド料理を提供するレストランに変わりはありませんが、大きな違いが…。

アラン・フィッシャーさん:
これからメインは冷凍商品。できるだけ冷凍商品の売上を拡大したい。

小泉八雲の縁で、松江とアイルランドの交流が続いていることをきっかけに、3年前の2021年に、6年間店を構えた東京から松江に拠点を移したアランさん。今回2回目となる移転は「戦略的な引っ越し」です。

アラン・フィッシャーさん:
ECサイト・冷凍商品で売上の80%、飲食店が20%。それで考えている。

コロナ禍で打撃を受けた飲食店としての営業は土日祝日のみに縮小、逆に軌道にのった冷凍食品のネット販売に業態をシフトしました。店舗は平日、冷凍食品用の調理場として稼働させます。長い間、空き店舗だった元居酒屋を改築。急速冷凍庫などの設備の導入を行うなどして、リニューアルに3500万円をかけました。

アラン・フィッシャーさん:
松江にいる理由は、このビジネスを松江から拡大したいから。あと、日本国内でアイルランド文化を共有したい。去年のギネス記録達成のあと、このやる気がもっと強くなった。

コロナ禍がきっかけとなった世界記録への挑戦と思い切った業態変更。これからが本当の勝負、大きな体で働き続けます。そしてもうひとつ、頑張らないといけない理由が。

アラン・フィッシャーさん:
これから忙しくなると思う。プラス年末お父さんになると思うので、楽しみにしています。これから忙しくなりそう、これからいいお父さんになる。このビジネスを拡大していいお父さんになるといいんですが。これが次の挑戦です。

12月に父親になる予定のアランさん。「巨人ジュニア」のためにも、松江での進撃はまだまだ続きます。

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