2022年の沖縄本土復帰50年に合わせて製作され、秋田県男鹿市でも撮影された映画「風が通り抜ける道」の上映会が14日、男鹿市民文化会館であった。少年時代の思い出を胸に秋田での撮影に臨んだ田中壱征監督(50)と出演者の舞台トークや、観客との記念撮影もあり、会場は歓声に包まれた。
作品は沖縄から上京して10年たつ歌手や世界放浪の人生で家族を失ったカメラマンらを軸に、人々が懸命に生きる姿を描く。
沖縄を中心に全国16都道府県で撮影され、東北地方では秋田、青森両県がロケ地となった。1914(大正3)年生まれの祖父に育てられた田中さんは小学2年の時、祖父とともに東北の祭りを巡った楽しさを今も鮮明に覚えており、「ぜひここでも」とロケ地に選んだ。男鹿市では、若者がナマハゲ文化に触れるシーンなどを撮影した。
今年全国公開され、東北での上映はこの日が初めて。市内外から観客約800人が訪れた。上映後、舞台には田中さんや出演者らが勢ぞろいし、ナマハゲや美しい男鹿半島の自然、秋田弁などを話題に撮影のエピソードを披露した。【田村彦志】
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