敦賀市に住む10代の姉弟が、そろってコーヒーの難関資格を取得しました。コーヒー専門店を営む両親の下、猛勉強をして手にした念願の資格です。2人はさらなる高みを目指して意欲を燃やしています。
       
敦賀市の自家焙煎コーヒー専門店「新田珈琲」の新田さん夫婦は、夫の和夫さんがコーヒーの抽出、妻の千香子さんが風味判定を競う大会の日本チャンピオンです。
   
その新田家の姉弟、長女の衣祥(いぶき)さんと長男の祐己(ゆうき)さんが、そろって難関資格「全日本コーヒー商工組合連合会インストラクター1級」に合格しました。
  
弟の祐己さんは高志中学の3年生で、14歳11カ月での史上最年少合格です。姉の衣祥さん19歳は、高志高校を卒業後、店を手伝いながら挑戦しました。
  
祐己さんは「(自分は)2回連続で落ちていて、姉が受かると思っていたので、やばいかもという気持ちで勉強した」と話し、衣祥さんは「(姉弟そろって合格し)嬉しいです」と笑顔を見せます。
  
合格率は10%から20%とプロでも難しい資格で、複数の種類を混ぜ合わせた豆を仕分けたり、焙煎豆の産地や格付けを判別したりといった実技と、豆の種類や特徴、収穫から焙煎までの方法などを問う学科試験もあります。
  
特に実技は、店の営業時間の前後に姉弟で勉強に励みました。衣祥さんは「コーヒー店の娘としてのアイデンティティーなので、ちゃんと勉強しておくといいかなと思った」と話し、祐己さんは「店を継げたらいいな」と将来の夢も口にします。
 
父の和雄さんは「福井県は決して都会ではないし、敦賀は人が多い所ではないが、そういう所でも努力して客に良いものを出したいという思いで続けている。その姿を見て育っているのもあり、頑張ってくれてうれしい」と話します。
 
祐己さんはさらに難しい資格へ意欲を燃やしています。

衣祥さんと父・和雄さんは、10月に東京で開かれるアジア最大のコーヒーイベントで行われる競技会の本選や決勝に進出が決定しています。2人の目標は、衣祥さんが風味判定で史上最年少優勝、和雄さんは抽出技術で2年連続の優勝を目指しています。
 
コーヒーの知識や技に磨きをかけ、敦賀からその魅力を発信するコーヒー一家・新田家の挑戦は続きます。

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