将棋とゆかりの深い自治体が一堂に会する「全国将棋サミット2024」(日本将棋連盟など主催)が12日、栃木県大田原市で開催される。全国から25自治体が集うほか、同連盟会長の羽生善治九段らと大田原高校出身のお笑いコンビU字工事のトークショー、記念席上対局など多彩な内容。相馬憲一市長は定例記者会見で「大田原市制施行70周年、将棋連盟創立100周年という節目の年に第10回のサミットを開催できて喜ばしい。ぜひ多くの方に将棋の魅力に触れてほしい」と話した。
大田原市は、将棋の8大タイトル戦の一つ「王将戦」(毎日新聞社など主催)を2006年から19期連続で開催。市内小中学校の全クラスに将棋盤と駒を配置するなど将棋によるまちづくりに力を入れている。
サミットは、将棋文化の継承と普及を通じて地域の発展を目指す自治体が交流と連携を図る目的で14年から開催。羽生九段のほか井上慶太九段、森下卓九段、郷田真隆九段らプロ棋士計10人が参加予定で、将棋の駒の生産地で知られる山形県天童市▽プロ棋士7人を輩出し「棋士のまち」をうたう兵庫県加古川市▽24年に全国初の「将棋のまち推進条例」を制定した大阪府高槻市▽大山康晴十五世名人の出身地の岡山県倉敷市――などがそれぞれの取り組みを紹介する。
相馬市長は「将棋の素晴らしさは、対局前に敬意を表し、自ら負けを認めて頭を下げ、感想戦後に感謝を示す『三つの礼』にある。自らを律し相手を尊重する精神は、人間性も磨かれる」と意義を強調した。
記念グッズや限定販売品も準備されており、来場棋士の名前が彫られたウッドキーホルダーのカプセルトイ(全10種、1回500円)は当日の会場のみで購入可能。日本将棋連盟100周年を記念した扇子(6600円)やアパレルブランド「ユナイテッドアローズ」コラボ商品も並ぶ。
大田原市本町1の那須野が原ハーモニーホールで午後2時から。入場無料、予約不要(当日先着1000人)。問い合わせは同市文化振興課(0287・23・3129)。【藤田祐子】
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