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<足を引っ張る? 政治的野心があると言われるメーガン妃が、今回の大統領選への関心が低いと考えることは難しい...>

メーガン妃が今回のアメリカ大統領選キャンペーン中に沈黙を守ったことは、2000年にドナルド・トランプ氏からの反発を招いた時と比較して、大きな転換を示している。

この数カ月にわたる激しい選挙キャンペーンの末、票の行方がどのように決着するかはまもなく判明する。

カマラ・ハリス副大統領にはビヨンセやテイラー・スウィフトなどの多くのセレブからの支援があったが、1人の大きな支援者の不在が目立った。それはサセックス公爵夫人ことメーガン妃だ。


 

メーガン妃が候補者を支持しない理由はあるかもしれない。または投票を促す活動に参加しない理由、つまり彼女が選挙に参加することで賛否が分かれる結果を生むことは本誌の調査でも判明している。過去4年間のメーガン妃の政治活動の動きを振り返る。

2020年 大統領選のメーガン妃とヘンリー王子

2020年の大統領選では、メーガン妃は候補者支持を表明しない選択を当初とっていた。この頃、夫妻は王室とつかず離れずの関係を実現しようとしていた時期でもあったからだ。

しかし、メーガン妃、そしてその後はヘンリー王子もアメリカ人に投票に行くことを呼びかけるキャンペーンに参加し、トランプ大統領(当時)をホワイトハウスから追い出すことに加担するような発言をしていた。

2020年6月、メーガン妃は母校イマキュレート・ハート高校の卒業生に向けてジョージ・フロイド氏の死を悼む中で、投票を呼びかけるスピーチを次のように行った。

「愛をもって進み、思いやりをもって進み、声をあげましょう。皆さんはこれまで以上に強く自分の声をあげられるようになります。皆さんの多くは18歳になったばかり、あるいはもうすぐ18歳になるでしょうから、投票に行きましょう」

そして「私の唯一の失言は、何も言わなかったこと」と述べた。後にカマラ・ハリス氏はTwitter(当時)で「メーガンさん、この力強い言葉をありがとう」とシェアしている。

【関連画像】カマラ・ハリス氏がメーガン妃に贈ったメッセージ を見る


 

メーガン妃のスピーチは当初は好意的に受け止められていたが、その後、民主党主催の投票推進活動に参加し、「私の友人ミシェル・オバマの『We All Vote』に参加できて嬉しい」と発言したことから風向きが変わり、批判が高まっていた。

このキャンペーンは政治的には中立とされていたが、民主党幹部が参加しており、イベント自体が民主党を支持する傾向のある層をターゲットにしていた。オンラインミーティングでメーガン妃は次のように述べている。

「今年は何にかかっているか、みんな知っています。私も知っています。皆さんも確信して知っているでしょうし、この楽しいイベントに参加している皆さんも、私たちが必要としている変化が見たい。そしてそのために動員されていることは間違いありません」

2020年9月にはヘンリー王子も加わり、「11月が近づくにつれて憎悪の言葉、ニセ情報、インターネットを否定する動きを拒否することが重要です」と「TIME」誌で語っている。

しかし、その後、トランプ氏はホワイトハウスでの記者会見で次のように語っている。

「私は彼女[メーガン妃」のファンではありません。おそらく彼女も聞いていると思いますが、言わせてもらうとハリーに多くの幸運があることを願います。彼はそれが必要になるでしょう」

当時、民主的な選挙にイギリス王室が干渉しているという印象を避けるために、夫妻の王族としての称号をすべてはく奪すべきだという声も高まっていた。

2024年 メーガン妃とヘンリー王子の沈黙

メーガン妃はこの4年の間に大統領に立候補するという噂があった。しかし、それどころかカマラ・ハリス氏への支持表明が助けにならないどころか、足を引っ張るという状況に変わっていった4年間でもあった。

2021年2月にエリザベス女王によって名誉称号(HRH・殿下/妃殿下)のはく奪と金銭的支援が打ち切られ、王室とつかず離れずという立場を完全に失った夫妻。


 

大きな原因はオプラ・ウィンフリーとのインタビューを含む数々の発言であり、2023年1月にはテレビ番組「60 Minutes」でヘンリー王子が兄[ウィリアム王子]と話していないことを認めるなど、王室との亀裂は次第に深まっていく。

王室との距離が広がったことにより選挙活動における自由度は増したはずだが、財団から簡単な声明を出した以外には沈黙を守っている。また夫妻に対する公的なイメージも変化した。特にヘンリー王子が著書『スペア(Spare)』出版後に、アメリカでの人気が急落している。

今年7月、メーガン妃とヘンリー王子の支持が選挙に与える影響に関するRedfield & Wilton社に依頼した調査によると、約21%が「支持する可能性がある」、20%は「むしろマイナスに働く可能性がある」と答え、48%は「影響がない」と回答している。

PR専門家エドワード・コラム・ジェームズ氏は今月初め、本誌に対して次のように語っている。

「(メーガン妃が支持することは)カマラ・ハリスに対してはマイナスの影響があると思います。メーガン・マークルを好きな人々は、投票する可能性が高いですが」

かつてメーガン妃はフェミニストの先駆者として知られるグロリア・スタイネムとの会話で、カマラ・ハリス氏について次のように語っている。

「私はそのような代表[大統領]を見ることにとても興奮しています。混血として育った私にとって、誰か自分と似た存在を見たいと思うものです」


 

政治的野心があると言われるメーガン妃が2020年よりも今回の選挙への関心が低いと考えることは難しい。しかし、自分が支持表明することで、カマラ・ハリス氏の足を引っ張る可能性があることを理解していたとしたら...。

選挙までのこの数カ月、ただただ黙って見守ることしかできなかったメーガン妃。もう政治的野心は諦めたのか、それとも次なるチャンスを狙っているのか。これからの4年間の夫妻の動向にも注目が集まっている。

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