第45回世界アマチュア囲碁選手権戦の日本代表決定戦が17日、東京・市ケ谷の日本棋院で打たれ、アマ本因坊の会社員・大関稔さん(30)=神奈川県藤沢市=がアマ名人の囲碁講師・夏冰(かひょう)さん(31)=京都市=に219手までで黒番中押し勝ちし、2年連続2回目となる代表の座を手にした。

 互角の展開が続いたが、終盤戦に突入する急所の戦いで抜け出した大関さんが優位を拡大し、勝負を決めた。

 大関さんはアマ名人5期、アマ本因坊4期の第一人者。今年7月の朝日アマ名人戦三番勝負で夏さんに敗れ、タイトルを奪われただけにリベンジを果たした形だ。

 局後の大関さんは「終始どう打てばいいか分からない碁でしたが、難しいなりに何とか打ち切れるんじゃないかと」と振り返り、夏さんは「安全に生きようと思って結果的にチャンスを潰してしまいました」と肩を落とした。

 世界アマ囲碁選手権戦は来年5月、カナダ・バンクーバーで開催される。日本勢は2006年の平岡聡さん以来、優勝から遠ざかっている。昨年3位の大関さんは「もう1回チャンスを頂けたのであれば、前回(3位)のような結果で『頑張った』と言われるのは……」。プロの世界戦では今年、一力遼名人が日本勢として19年ぶりに優勝。来年、アマ代表として「19年ぶり」に挑む大関さんは「一力名人が優勝されたように、アマチュアも続きたいです」と誓った。(北野新太)

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