東京・板橋区の交差点で、電飾に飾られたレトロな看板や大仏が光る“キラキラスペース”がカメラに捉えられた。通行人は様々な感情で目を向けている。制作者は「人生最後の証しになる展示をやりたい」という想いから2億5千万円ほどの土地に設置したという。

交差点で輝くレトロな設置物

東京・板橋区で7日午後5時ごろ、交差点の横断歩道を渡ると、目を疑う光景が広がっていた。

車両がピカピカと光る大砲
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そこには、闇夜の中でピカピカ光る電飾や看板、マスコット人形や大きな大砲などが並んでいる。さらには大仏も神々しく光っていた。

そんな暗い交差点の一角にできた異様な“キラキラスペース”に、思わずカメラを向けている男性もみられる。

通りかかった人たちは、「レトロな感じもしますし、ちょっとなんかいろんなものが混ざっていて、ちょっと怖い感じもします」と畏怖を感じる人や、「通るたびに『あ、また何か増えてる!』って」言う感じで面白いです」と興味深そうに見物する人もみられた。

パンダから年代物の食品看板が立ち並ぶスペース

“キラキラスペース”の設置物はどんどん増えているというが、一体、誰が何のために設置しているのか。イット!の取材班は手がかりを探しに、明るい時間にも足を運んだ。

すると表の看板に所有者の電話番号を発見し、設置した本人とのコンタクトが成功した。

84歳自慢のコレクションを街角に…

“キラキラスペース”の制作者は不動産業を営む、加藤正衛さん(84)だ。

取材スタッフが自宅に伺うと、“キラキラスペース”と同じように、部屋の中は様々なレトロな品物であふれかえっていた。

加藤さんのコレクションの大砲

これらは何かと伺ってみると、「これツタンカーメン、エジプトのね。これは珍しいやつですよ。これは大砲ですけど実際に使える大砲です。これは、象牙。これは、約30kgあります」と丁寧にそれぞれの品物を説明してくれた。

本人から譲り受けたという肖像画

また、自宅にあった小説家・川端康成の肖像画は、加藤さんによると本人から譲り受けたのだという。すべて、加藤さんが約50年かけて集めた自慢のコレクションだ。

交通安全の一環として展示したコレクション

その一部を、交通安全のために所有する土地に展示し、あのキラキラスペースを作っていたのだった。

この日も、巨大な像を運びこんでいた加藤さんは、「まだまだ増えますよ。最後の遊びっていうか、やっぱり自分がここまでやってきた一つの証しです。84歳ですからね、自分の人生最後にせめて何かをね、証しになる物をあそこでやりたいと。もうこれで人生終わりだな、終活だなって思うでしょ」と語った。

まさに交差点の一角に刻んだ、“生きた証し”だ。ちなみに、加藤さんにとると土地の価値は2億5000万円ほどだという。
(「イット!」 11月8日放送より)

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