ピアノの難曲「ラ・カンパネラ」の演奏で聴衆から熱狂的な支持を得たピアニストのフジコ・ヘミング(本名=ゲオルギー・ヘミング・イングリット・フジコ)さんが4月21日、膵臓(すいぞう)がんのため亡くなった。92歳。葬儀は近親者で営んだ。後日、お別れの会を開くことを検討している。
スウェーデン人画家の父と日本人ピアニストの母の間に生まれた。東京芸大卒業後、28歳でドイツに留学し、ベルリン音楽学校を卒業した。ヨーロッパを拠点にキャリアを重ねていたが、30代半ばに高熱を出して、一時聴力を失った。
1999年にNHKのドキュメンタリー番組で苦難を乗り越えながらもピアノと向き合う姿が放送され、反響を呼んだ。その後、発売されたCDアルバム「奇蹟のカンパネラ」は200万枚以上を売り上げ、国内外で演奏会が開かれるなど精力的に活動してきた。
昨年11月に自宅で転倒し、復帰を目指して治療とリハビリに取り組んでいたが、今年3月に膵臓がんの診断を受け、療養していた。
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。