沖縄芝居の興行が集中する「母の日公演」。今年は5劇団が人情劇やお笑い劇、歌劇など得意の芝居を取りそろえて観客へPRしている。各劇団の意気込みや演目のあらましを紹介する。(社会部・真栄里泰球)
■劇団うない 人情味豊かに 国立劇場おきなわ
「阿嘉のひじ水」など
公演を控え中曽根律子代表(右)の指導を受ける出演者=浦添市・沢岻公民館劇団うない(中曽根律子代表)は12日午後1時と同5時から、浦添市の国立劇場おきなわで公演する。演目は時代明朗劇「阿嘉のひじ水」と時代人情歌劇「糸車」など。出演は中曽根、久米ひさ子、佐和田君枝、兼城米子、棚原由里子、花岡尚子、比嘉一惠、古謝渚、宮里香澄ら。
「糸車」は縁組から身を引いた男が、身投げしようとしていた身重の女を助けたことから起こる人情味たっぷりの物語となっている。
入場料は前売り一般2500円。学生1500円(当日受け付けのみ)。問い合わせは事務局、電話090(7570)8128。
■沖縄芝居研究会 舞台練る パレット市民劇場
歌劇「奥山の牡丹」など
母の日公演へ向けて稽古をする出演者=浦添市・国立劇場おきなわ沖縄芝居研究会(伊良波さゆき代表)の公演は12日午前11時と午後3時から、那覇市のパレット市民劇場で開かれる。名作歌劇「奥山の牡(ぼ)丹(たん)」、喜歌劇「夜半参」などを上演する。
伊良波座長は「練り上げて成長した舞台を披露したい」と張り切っている。出演は「奥山の牡丹」が伊良波、金城真次、嘉数道彦、髙宮城実人、赤嶺啓子、廣山えりから。「夜半参」が堀川裕貴、仲嶺夕理彩、上原崇弘、知念亜希ら。
入場料は一般4千円、高校生千円、中学生以下無料。問い合わせは事務局、電話080(1706)4438。
■劇団与座 おはこ28年ぶり 琉球新報ホール
「あかばなー 仏桑花」
母の日公演をPRする劇団与座の与座朝奎座長(前列左)ら=浦添市・国立劇場おきなわ劇団与座の公演は12日午後2時半から、那覇市の琉球新報ホールである。昨年の母の日公演で座長を襲名した与座朝(ちょう)奎(けい)は、ともつね・朝(ちょう)惟(い)の「与座兄弟」が人気を博した同劇団の芸風継承へ意欲的だ。与座兄弟のおはこだった時代人情劇「あかばなー 仏桑花」を28年ぶりに上演する。他に人情歌劇「ひんすう松田 幸運の輝き」。
特別友情出演は瀬名波孝子、津波安明、松玉枝、糸数きよしら。劇団与座出演は与座正江、新垣勝夫、与座幸賢、津波盛廣ら。
入場料は前売り3500円。問い合わせは劇団与座、電話080(6488)4413。
■劇団うびらじ 時代歌劇 沖縄市民小劇場あしびなー
「結び玉ぬ緒」など
公演への来場を呼びかける劇団うびらじの東照子代表(後列右から2人目)ら=宜野湾市・宇地泊公民館劇団うびらじ(東照子代表)は12日午後1時と同5時から、沖縄市民小劇場あしびなーで、時代明朗歌劇「結び玉ぬ緒」などを上演する。
乙姫劇団の大御所だった玉木初子の手による同作は、一度も会うことなく結婚が決まった若按司(東)と王女(又吉優美)の縁組の行方と、宿を抜け出した王女の代役となった側女(知花小百合)の奮闘を描く。他の出演は比嘉雪乃、松田勝江、金城美根子、上原隆ら。
入場料は前売り大人2500円、中学生以下千円。障がい者2割引き。問い合わせは事務局、電話090(7455)0957。
■劇団群星 お笑い劇や舞踊 料亭那覇
「年ぬゆーるー」など
2日間にわたって母の日公演をする劇団群星の宮里良子座長(右)と糸数きよし=沖縄タイムス社劇団群星(宮里良子座長)は11、12両日の正午から、那覇市の料亭那覇で公演する。お笑い劇や舞踊を披露する。宮里座長は「バラエティーに富んだ内容で、お客さまを楽しませたい」と話している。
11日は借金取りとの駆け引きをコミカルに描くお笑い劇「年ぬゆーるー」と玉城節子の舞踊に加え、前川守賢や舞踊集団かりゆししんかのショーなどがある。12日はお笑い劇「親売ります」と玉城節子の舞踊などがある。「やぎのシルー」ことお笑い芸人・いさお名ゴ支部も登場する。
料金は4千円(料理・公演代込み)。問い合わせは宮里、電話090(3013)8291。
■沖縄芝居「母の日公演」の表
写真を拡大 沖縄芝居「母の日公演」鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。