第79期本因坊決定戦五番勝負第1局で、第1着を打つ余正麒八段(手前右)。同左は一力遼本因坊=東京国立博物館の九条館で2024年5月14日午前10時、北山夏帆撮影

 東京都台東区の東京国立博物館で14日開幕した第79期本因坊決定戦五番勝負第1局(毎日新聞社、日本棋院、関西棋院主催、大和証券グループ特別協賛、東京国立博物館協力)。同博物館でのタイトル戦は初めてで、一力遼本因坊(26)と余正麒八段(28)によるタイトル戦も初となる。

 対局場の東京国立博物館は、1872(明治5)年に設立された日本最古の博物館。平成館や東洋館などからなる日本最大級の博物館で、国宝89件など約12万件の美術品や工芸品を所蔵する。

 対局室は敷地の一角にある九条館に設けられた。一力本因坊は「歴史のある本因坊戦を、歴史のある東京国立博物館でできるということは非常に光栄」、余八段は「博物館で対局できるのは新鮮な感じで、非常に良い経験になる」とそれぞれ話した。

 午前10時、立会の張栩九段の掛け声で対局開始。序盤から早い流れとなり、開始10分で30手を超えた。解説の河野臨九段は「教科書通りのような定石で、形を決めての戦いとなっています。今後は、左下でどちらが有利な展開に持っていけるかが焦点となりそうです」と話した。【武内亮、最上聡】

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