上川陽子外相は29日、経済同友会との会合で経済外交を巡りあいさつした。日本企業の海外進出を支援するために在外公館に設置する「経済広域担当官」を増員し、2024年度内に新興・途上国のグローバルサウス全体をカバーすると表明した。
担当官は日本企業が必要とする情報の提供や、企業間のネットワークづくりなどを担う。第三国の政府への外交的働きかけもする。聞き取ったニーズは政府が主導する経済外交戦略にも生かす。
英国やフランス、インド、トルコなどの在外公館計6カ国7カ所で、アフリカ進出企業に対応する担当官21人を指名した。東南アジアや中東、中南米などにも拡大する。
上川氏は、企業が進出する際のリスクとして、税制や通関上の不透明で恣意的な手続きなどへの懸念があると指摘した。租税条約や投資協定の締結を挙げ「ビジネス環境改善の要請や公正な投資環境の実現に向けた取り組みを強化する」と述べた。
「第三国とも力を合わせることでグローバルサウスで果敢に事業展開を進める企業の力強いダイナミズムをサポートする」と強調した。「日本らしくきめ細やかで一層戦略的なグローバルサウス外交を積極的に進めたい」と語った。
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