岸田文雄首相は29日、中国共産党中央対外連絡部（中連部）の劉建超部長と首相官邸で面会した。東京電力福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出に伴う日本産水産物の禁輸などについて意見交換した。
岸田首相は「戦略的互恵関係の包括的な推進と建設的かつ安定的な日中関係の構築という大きな方向性に沿って、両国間の課題や懸案について対話を重ね進展を図るとともに、協力分野では互恵的協力を加速していきたい」と伝えた。
「政党間交流は日中関係発展のために重要で、劉氏の訪日がさらなる交流の契機となるよう期待する」とも語った。
劉氏は面会後に記者団の取材に答えた。「協力関係を使って両国の交流関係を維持したい」と述べた。
劉氏は党外交の責任者を務め王毅（ワン・イー）氏の後任外相候補の一人とされる。訪日は2022年の中連部長就任後で初めてだ。上川陽子外相や自民党の茂木敏充幹事長、公明党の山口那津男代表との面会も予定する。
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