岸田文雄首相(自民党総裁)は15日、首相官邸で公明党の山口那津男代表と会談し、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた政治資金規正法改正について、週内に自公両党の幹事長が協議することを確認した。首相は今国会中の法改正を明言しており、自公は幹事長や実務者の協議を通じて与党案をとりまとめた上で、与野党協議に臨む方針。
自民は法改正について、議員本人に対する罰則強化▽政治資金収支報告書の監査強化▽デジタル化による政治資金の透明性向上――の三つを検討しているが、具体案はとりまとめないまま、公明との協議に入る。公明は会計責任者だけでなく、議員本人も責任を負う「連座制」や、政党から政治家個人に支出される「政策活動費」の使途公開義務付けなどを掲げている。
山口氏は会談後、記者団に、自民が具体案をまとめないことについて「協議をするからには具体的な考え方を出し合って合意を進めていく必要がある。そこは協議の当事者にしっかり努力をしてもらいたい」と指摘。「まず自公で(法改正に向けた)推進力を作る。そして野党とも合意できる話し合いをしっかり進めていく」と述べた。【野間口陽】
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。