熊本県政史上最長となる4期16年を務めた蒲島郁夫知事(77)が15日、退任した。蒲島知事は「『逆境の中にこそ夢がある』の言葉を現実のものにしてくれたのは県庁職員、県民の皆さまでした」とあいさつし、県庁を後にした。
蒲島知事は、幹部約160人を前にした退任式で、2008年の川辺川ダム白紙撤回からの方針転換や水俣病問題、3期目開始直後に発生した16年の熊本地震、コロナ禍に20年の九州豪雨といった課題を「我ながら多くの逆境に見舞われた」と回顧。「夢は逆境を乗り越える原動力。リスクを恐れずこれからもチャレンジを」と職員にエールを送った。
今後は東京大の先端科学技術研究センターでフェロー(研究員)を務めるといい、「半導体集積に関することで熊本と関わっていきたい」と述べた。
16日には木村敬・新知事の就任式が予定されている。【山口桂子】
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