5月30日午後2時過ぎ、都庁の中にある保育園を小池百合子知事が視察した。

7月の東京都知事選挙をめぐり、立憲民主党の蓮舫議員に先手を打たれた形の小池知事。

腰を下ろして園児と触れ合おうと両手を出すが、百戦錬磨の小池知事も園児相手には苦戦しているようだった。

その後の囲み取材では、「あーいいね、こういう時間は」と笑顔を見せた小池知事。

東京都・小池百合子知事は「8500人近くいた都内の待機児童数がほぼゼロと。チルドレンファーストの東京を進める。これを継続的に行うことがポイント」と述べ、自身の実績をアピールした。

都知事選をめぐって最大の焦点となっているのは、小池知事が、いつ出馬を表明するかだ。

記者から、「今の子たちが小学校にあがるまで4年。4年後まで見守りたい?」という質問が飛ぶと、小池知事は思わず笑って「なかなか回りくどく…」と応じた。

さらに別の記者が「知事の3期目の思いが聞けるのか?」とたたみかけると、「現職なので、日々公務があります。それに集中していきたい」と話した。

小池知事といえば“緑”が勝負カラーだが、この日のジャケットはエメラルドグリーンだった。記者に「“百合子グリーン”ですか?」と聞かれると、小池知事は「微妙ですね」と笑いながら答えた。

まだ勝負の時ではないということなのか、30日も出馬を明言することはなかった。

小池知事は当初、定例会初日の29日に出馬を表明するとみられていたが、一転、見送りとなったが、その背景に何があったのか。政治ジャーナリストの田﨑史郎氏は、「小池さんは、蓮舫さんのペースに巻き込まれたくない。それより間を置いて、出馬表明したいということ。それが結果的にじらすことになる」と見ている。

蓮舫氏が27日に出馬を電撃表明したことが、小池知事の戦略に影響を与えたとの指摘だ。

では、出馬表明はいつになるのか。田﨑氏は、「一番可能性が高いのは、都議会最終日の6月12日ではないか。その日のうちか、その次の日くらいに表明されるんじゃないかと推測されます」との見立てだ。

都知事選の告示は6月20日。小池知事が沈黙を続ける一方、都知事選をめぐっては、30日も新たな候補者が名乗りを上げた。

タレントの清水国明氏(73)が会見し、「皆さんが安心して暮らせる東京の状況をつくり出さなきゃいけない」と述べ、立候補を表明した。

都知事選には、広島・安芸高田市の石丸伸二市長や航空自衛隊の元トップの田母神俊雄氏など20人以上が出馬を表明している。

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