陸上自衛隊トップの森下泰臣陸上幕僚長は6日の記者会見で、陸自第15旅団(那覇市)のホームページに沖縄戦で旧日本軍を率いた牛島満司令官の辞世の句が掲載されていることに関し「情報発信の在り方は地元の方々と接している各部隊で判断、対応すべきだ」と話し、削除するかどうかは明言しなかった。
「誤解を生むということは正しく伝わっていない証しだ。いろいろな見方があると思うので、総合的に勘案して今後検討していく」とも述べた。
陸自によると、旅団の前身部隊である陸自第1混成群が1972年に作成した部隊史に、初代群長が辞世の句とともに寄稿。復帰直後の歴史的事実を示す資料として旅団の沿革を紹介するページに掲載している。森下氏は会見で「旧日本陸軍と陸自に連続性があるという認識で載せているわけではない」と説明した。
沖縄県の玉城デニー知事は6日の記者会見で「凄惨な地上戦が行われた沖縄戦の記憶と相まった複雑な県民感情に配慮し、適正に対応していただきたい」と求めた。
沖縄では、牛島司令官による本島南部への撤退判断で、住民の犠牲が多くなったとして、識者らから掲載に疑問の声が上がっている。〔共同〕
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