大阪市を廃止して複数の特別区に再編するいわゆる「大阪都構想」をめぐり、日本維新の会の馬場伸幸代表が3度目の挑戦に意欲を示したことに対して、過去の住民投票を主導した橋下徹元大阪市長と松井一郎元大阪市長が、それぞれ自身のSNSで賛意を示しました。

■2度否決の「都構想」橋下氏と松井氏は政界引退

大阪市を廃止して複数の特別区に再編するいわゆる「大阪都構想」は、維新の会の看板政策で、2015年と2020年2度にわたって是非を問う住民投票が実施されましたが、それぞれ否決され、橋下徹大阪市長(当時)と、松井一郎大阪市長(当時)が政界を引退しました。

■「3度目のチャレンジする」と馬場代表

10日、日本維新の会の馬場伸幸代表は、関西テレビの取材に応じ、次のように語って『3度目の挑戦』に意欲を示しました。

【日本維新の会・馬場伸幸代表】「住民の方の中には、大阪の統治機構を変えて、より大阪を元気にして、全国を大改革していくべきだという方もたくさんいらっしゃいます。3度目のチャレンジはさせていただきたいと考えています。大阪都構想を完全に諦めることにはならないと断言しておきます」

■「3度目のチャレンジ大賛成」と橋下氏

こうした馬場代表の発言について、1度目の住民投票を主導した橋下徹元大阪市長は自身のXで、「僕も3度目のチャレンジは大賛成です。勝つまでジャンケンと批判する者は多いですが、政治は時の状況に合わせて未来に向かって創造するものです」と述べ、賛意を示しました。

■賛意も「都構想再チャレンジは維新の公約にない」と松井氏

また、2度目の住民投票を主導した松井一郎元大阪市長も自身のXで3度目の挑戦に賛意を示した上で、「もう1度チャレンジするなら、都構想住民投票議案提出者となる知事市長と議案を審議する府議会 市議会議員が、都構想にチャレンジする公約で信任されるべきが僕の考え方。昨年の統一地方選挙では都構想再チャレンジは維新の公約にない」と注文をつけました。

■橋下氏は『万博後に3度目住民投票実施が望ましい』との意見

住民投票実施にあたって「民主的プロセスを踏む」ことについては、大阪維新の会の吉村代表など、維新内部でも同様の意見が上がっていますが、こうした松井氏の指摘について、橋下氏はXで「最後に住民投票という民意を問う仕組みがあるので、わざわざ二重に民意を問う必要はない」と反対の考えを述べた上で、「万博がひと段落すれば、大阪府市は1つにまとまって世界と勝負しなければならない状況になるはずです。そこで3度目の大阪都構想だと思います」と述べ、万博後に3度目の住民投票を実施するのが望ましいとの意見を示しました。

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