東京都の小池百合子知事(71)は12日、都議会定例会の最終日に開かれた本会議で、都知事選(20日告示、7月7日投開票)への3選出馬を表明した。自民、公明両党は小池氏を支援する。立憲民主、共産、社民各党が支援する蓮舫参院議員(56)との2人による争いを軸にした構図が固まった。

小池氏は本会議で「もっとバージョンアップをさせた『東京大改革3.0』を進める」と述べ、3期目への意欲を強調した。これまでの2期8年の実績として、0~18歳の都民に月額5000円を支給する「018サポート」など子育て・教育分野での取り組みを示して、「これまでの(政策の)在り方に一石を投じ、国をも動かしている」と語った。

一方で、深刻化する少子高齢化、女性活躍やデジタル化の遅れなど、「総力を挙げて取り組むべき課題がいまだ山積している」と指摘した。本会議終了後には記者団の取材に応じ、財源を「命を守るという一番重要なところに振り向ける」と説明。調節池を活用した洪水災害対策などを積極的に進める考えを明らかにした。選挙戦では、都の成長戦略も訴えるとみられる。

小池氏は、自民推薦候補らを破り2016年に初当選。その後に地域政党「都民ファーストの会」を立ち上げた。20年の知事選では、366万票の大量得票で再選。2期目は、新型コロナウイルス対策、東京五輪・パラリンピックの開催などに取り組んだ。

都知事選には、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏(41)や元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)、タレントの清水国明氏(73)らを含め40人以上が立候補の意向を表明。候補者数が22人で過去最多だった前回を上回る可能性がある。

東京都議会の本会議で3選出馬を表明する小池百合子知事=12日午後、東京都新宿区

出馬表明後、記者団の質問に答える東京都の小池百合子知事(右)=12日午後、東京都新宿区

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