東京都の小池百合子知事(右)と名刺交換する当時の民進党代表・蓮舫氏=2016年9月、都庁で
◆豊洲市場の汚染問題をめぐって蓮舫氏が小池氏にエール
名刺交換し、互いに笑顔を見せる小池氏と蓮舫氏。2016年9月の写真だ。豊洲市場(江東区)の土壌汚染対策の不備について調査を進める小池氏に、当時民進党代表だった蓮舫氏は「どこに問題があったのか明らかにしようとする知事の姿勢には全面賛成」とエールを送っていた。 2人はキャスターとして活躍後、国会議員へ転身。高い知名度で大臣経験もあり、キャリアが重なる部分が多い。16年8月に都知事に就任した小池氏は、自民党と距離を置いていた。その翌月に蓮舫氏は、当時、野党第1党だった民進の代表に選ばれた。◆小池氏は都議選に勝利、惨敗の蓮舫氏は党代表を引責辞任
転機は、17年7月の都議選。小池氏率いる「都民ファーストの会」は6議席から、追加公認も含めて55議席へ躍進し、都議会第1党となった。一方、民進は公認候補予定者の離党が相次ぎ、獲得議席は旧民主党時代を含めて過去最低の5議席と低迷。蓮舫氏は「都議選を通じて自身の足らざる部分に気づいた」と党代表を引責辞任した。 小池氏はこの年の9月、「希望の党」を結党し、代表に就任。民進は合流する方針だったが、小池氏の「排除」発言を受けて、合流しない議員たちが立憲民主党を設立。その後、蓮舫氏も参加した。 それから7年。2人は直接、都知事選で争う。自民が支援する小池氏に対し、先月27日の出馬会見で蓮舫氏は「自民党政治の延命に手を貸す小池都政をリセットする」と強い言葉を連ねた。対する小池氏は14日の会見で、リセット発言について「(都民が)困るんじゃないでしょうか」と牽制(けんせい)。女性2人が主要候補となる都知事選初の戦いは告示を前に、熱を帯びている。(山下葉月、梅野光春) 鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。