東京都知事選(20日告示、7月7日投開票)に出馬を表明している蓮舫参院議員(56)=立憲民主党に離党届=は18日、都内で記者会見し、「七つの約束」と題した選挙公約を発表した。少子化対策、保育・教育・介護・医療、行財政改革、政治改革、「東京全体をもっと良くする」、政策の発展-の7項目を掲げた。(東京都知事選取材班)

公約を発表する蓮舫氏=6月18日午後、東京都内で

◆小池知事の「七つのゼロ」を意識?

都知事選の公約を巡っては、小池百合子知事は2016年の初当選時に待機児童ゼロ、介護離職ゼロなど「七つのゼロ」を掲げており、それを意識したような内容になった。 蓮舫氏は会見で、所得向上こそ「本物の少子化対策」と強調。都と契約する事業者に雇用者の所得改善を要請するほか、転職をしやすくするリスキリングの支援強化を進めると明らかにした。 2023年の都内の合計特殊出生率が0.99となったことを受けた少子化対策では、非正規職の格差解消や、子どもが多くいる住民税非課税世帯への家賃補助などを打ち出した。 「東京全体をもっとよくする」では樹木伐採が批判を浴びる明治神宮外苑の再開発計画について「見直して、大切な緑を守る」とし、住民参加の促進や計画の検証を明記した。 行政の継続性では防災、子育て支援など現在の都政の取り組みを挙げ、「良い政策は続けることが前提」とした。 蓮舫氏は5月27日に立候補の意向を表明。その後、都庁下で毎週末に行われる無料の食料配布や、神宮外苑の現場を視察し、公約に反映させた。

◆蓮舫氏は貸し会議室、小池氏はオンラインで40分

蓮舫氏と、3選を目指す小池百合子都知事(71)は、いずれも告示2日前の18日に公約を発表した。蓮舫氏は午後2時から、140人ほどが座れる東京・赤坂の貸し会議室で記者会見を開いた。 一方、小池氏は午前10時からオンラインで会見し、25分間説明した後、質疑は15分間で終わった。質問をできた記者は5人だった。

◆約50人が立候補表明

都知事選には他に、小池知事と広島県安芸高田市の石丸伸二前市長(41)、元航空幕僚長の田母神俊雄氏(75)ら約50人が立候補を表明。候補者は前回2020年の22人を上回り、過去最多となる見通し。 

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