9月の自民党総裁選をめぐり、菅前総理が、岸田総理の交代を示唆する言葉を口にしました。

菅前総理(23日):「総理自身が、派閥の問題をほかの派閥と同じように抱えてるわけで、その責任について触れずに来ていることに対しての不信感というのは、一般の国民は、結構、多いと思います」

これは、文藝春秋のオンライン番組での一幕です。

さらに、総裁選で、新たなリーダーが出てくるべきか聞かれると、こう述べました。

菅前総理(23日):「そう思います。国民に、自民党の刷新の考え方をしっかりと理解してもらえる最高の機会だと思っています」

岸田総理の退陣を求める声は、ほかにもあります。茂木派の東国幹衆議院議員。当選1回の若手です。

自民党・東国幹衆議院議員(22日):「岸田総理総裁は、ゆめゆめ再選などと、軽々しく口にすることではなくて、やはり思いとどまって、むしろ、自由民主党に新しい扉を開く。その橋渡し役を、私は担っていただきたいと思っている」

1回生議員が、当選10回の岸田総理に身を退けと迫るような発言。この手の批判は、最近、旧茂木派や、麻生派の若手から公然と上がっています。

総理退陣論を公然と唱えた1回生議員。その真意を聞きました。

自民党・東国幹衆議院議員:「日頃から国会議員同士の雑談として、そういう思いは、ちらほら聞いている。言い過ぎたなという感覚は、私はないんですけれどもね。『誰かに言わされたんじゃないか』『選挙が厳しいから言ったんじゃないか』そういう批判は思った以上に少ない」

報道ステーションの世論調査では、自民党の中で、次の総理に誰が良いか、意見がさまざま、割れています。
茂木幹事長の名前も上がりますが、総裁選への対応は、国会閉会中の宿題にするそうです。
自民党・茂木幹事長:「夏の間、よくいろいろ考えたい」

そんななか、若手・中堅議員の間で、擁立論がささやかれているのが、元財務官僚で、当選4回の小林鷹之衆院議員です。第1次岸田内閣では、総理肝いりの経済安全保障の担当大臣に抜擢されたほか、ベテランからも「外交・安保や、国の基本政策に精通し、実務能力も高い」と評されています。

自民党・小林鷹之衆院議員:「(Q.総裁選への出馬の意欲は)同僚議員からも総裁選に出馬するのかという声をいただいています。そうした声をいただくことは、私自身、本当にありがたいと思っています。ただ、今は、とにかく自分の政治家としての力を、とにかく高めていく。そのことに尽きる」

総裁選に向けて、渦巻く思惑。でも、岸田派の関係者は、こう話します。

岸田派関係者:「政局なんてないよ。粛々と岸田総理が再選するだけ。責任を取れと言っても、岸田さんが悪いことをしたわけではない」

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