福島県国見町が計画していた高規格救急車の開発事業をめぐり、町議会の百条委員会が6月27日報告書をまとめた。「公正公平な事業ではなかった」として、町長に辞職を求めている。
27日冒頭以外非公開で開かれた国見町議会の百条委員会は、町が計画していた高規格救急車の開発事業を調査するため2023年10月に設置された。
この事業は、企業版ふるさと納税で寄附を受けた約4億円を原資に、町が独自の救急車を開発。新たな産業や雇用の創出を目指していたが、事業を受託した宮城県の「ワンテーブル」との信頼関係が損なわれたとして中止されたもの。
百条委員会はこれまで「ワンテーブル」の元社長や引地町長などに証人喚問も行い、事実関係を調べていた。
27日まとまった報告書では、高規格救急車の開発・製造期間が4ヵ月と非常に短かったことなどから「公正公平な事業ではなかった」と指摘。引地町長の責任は避けられないとして辞職を求めている。この報告書は今後、町議会の臨時会を経て公開される予定。
一方、町側はこれまで「事業の仕組みや事務の進め方に問題はなかった」と説明している。
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