東京都議会議員の補欠選挙が28日、9選挙区で告示され、計30人が立候補した。「政治とカネ」や少子化対策などをめぐって論戦が交わされそうだ。被選挙数はいずれも1。都知事選と同じ7月7日に投開票される。

 補選は、江東、品川、中野、北、板橋、足立の6区と八王子、府中の2市、稲城・多摩両市の南多摩の計9選挙区である。都選挙管理委員会によると、都議補選では過去最多。

 候補者を党派別にみると、自民党8人、都民ファーストの会4人、共産党4人、立憲民主党3人、日本維新の会2人、諸派1人、無所属8人。

 都議会(定数127)の現有勢力は、自民27、都民ファ25、公明23、共産19、立憲15、ミライ会議4、無所属5。今回の補選は、議員の死去や、別の選挙への立候補に伴う失職などに伴う。対象選挙区の従前の議席は、自民5、都民ファ2、無所属2だった。自民が最大会派を維持できるかも今回の補選の焦点となる。

 9選挙区ごとに選挙戦の構図を見ると、江東、品川、中野、北、板橋、足立、府中の7選挙区は、自民と国政野党が争う形。このうち足立区選挙区は、自民と立憲の新顔による一騎打ちとなった。また、北区と板橋区は、自民、共産、維新、都民ファの4人が争っている。一方、南多摩は自民が候補擁立を見送り、立憲と都民ファ、無所属の3人による選挙戦となった。

 秋の自民党総裁選や、今年中の実施も取りざたされる次期衆院選を前に、都市部の各党の勢いを見る選挙とも目されている。28日は、各党幹部が応援に入った。

 27日時点の選挙人名簿登録者数は、江東区43万2687人▽品川区34万2854人▽中野区28万4905人▽北区29万1676人▽板橋区47万6777人▽足立区57万3307人▽八王子市47万4125人▽府中市21万7271人▽南多摩(多摩市)12万5832人、同(稲城市)7万6832人。(上田学、本間ほのみ、土舘聡一)

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