研修は狛江市の職員が市内の福祉作業所を訪れて、利用者と一緒に作業しながら、知的障害のある人とのコミュニケーションの取り方などを学びます。

2日、狛江市の「ひかり作業所」を訪れた道路交通課の松井崇さんは、袋の口をホチキスで留める作業にあたりました。

松井さんは最初は利用者との会話の糸口が見つからない様子でしたが、職員から「構える必要はなく、相手の好きなことを聞くなど懐に入り込むつもりでコミュニケーションを取って」などとアドバイスを受け、少しずつ会話をしながら作業にあたっていました。

松井さんたちは半日ほど作業したあとで、施設の職員から、知的障害のある人に対応する際に気をつける点として、わかりやすいことばで短い時間で話すことや、ことばを発するまでに時間がかかる人もいるため、答えを焦らずに待つこと、といった説明を受けていました。

研修を受けた松井さんは「会話をしようとしましたが、想像以上に難しかったです。直接関わらないとわからないことがたくさんあったので、このような機会はありがたいです」と話していました。

狛江市が去年の統一地方選挙にあわせて、全国で初めて、市内の障害者の投票率を調べたところ、知的障害のある人の投票率が、身体や精神に障害のある人に比べて10ポイントほど低かったことがわかり、市では知的障害のある人たちが投票しやすい環境の整備を進めています。

狛江市政策室の中村容明主査は「障害のある、無しにかかわらず同じように投票する権利を行使できるように、これからも取り組んでいきたい」と話していました。

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