7日投票された東京都知事選で、3選を確実にした小池百合子さんは午後8時5分ごろに、新宿区の事務所に登場し、支援者らと喜びを分かち合った。「都民の皆さまの力強い支援をいただき、都政のかじ取りを任せていただいた」と語り、「これからも全身全霊で対応したい」と3期目への意欲を当たった。

◆防災や子育てなど幅広い政策を訴え

都知事選の当選を確実にし、笑顔を見せる小池百合子氏=7日午後8時16分、東京都新宿区で(布藤哲矢撮影)

 小池氏は選挙期間中は「東京をもっとよくしたい。都民の命と暮らしを守っていく」として、防災や子育て施策、島しょ振興策など幅広い施策を訴えていた。  現職の小池氏は2期8年の実績として、待機児童の解消や新型コロナウイルス禍での対応など、「従来のなれあいや慣例に挑み、都民の命と暮らしを守り、持続可能な経済を発展させて明るい未来を切り開く努力を重ねてきた」と振り返り、「大目標は世界で一番の都市、東京の確立。都民の命、暮らし、経済を守るだけではない、発展させていきたい」と都政の継続を訴えてきた。  選挙期間中も「公務を優先する」として、街頭演説は控えめ。週末を中心に実施した街頭演説は、序盤は八丈島や奥多摩などの人口過疎部で、終盤にかけて新宿や銀座など人の集まるところに場所を移し、満遍なく都内を回った。遊説では、2期8年の実績を強調しつつ「人を育てる都政を2期8年やった。さらに3期目はバージョンアップしていきたい」と意気込みを語っていた。

◆政党色を出さない選挙戦を展開

都知事選で当選を確実にし、笑顔で事務所に入る小池百合子氏

 自民党や公明党、国民民主党、地域政党「都民ファーストの会」の支援を受けた小池氏。裏金問題で逆風を受ける自民党の影響などを踏まえ、政党色を出さない選挙戦を展開。自公は、水面下で各種団体などに支持を呼び掛ける支援に留まった。  3期目に向けた公約「東京大改革3.0」としては、「子育て、教育にお金のかからない東京」を掲げ、現行では第2子から無償化されている保育料を第1子にも拡充するほか、子育て世代の家賃負担の軽減や無痛分娩(むつうぶんべん)への助成制度新設などを打ち出している。(渡辺真由子、奥野斐) 

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