沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、沖縄防衛局は8日、大浦湾の埋め立て予定海域北側にある「A護岸」整備予定地で、くい打ち試験を始めた。複数の政府関係者が明らかにした。午後1時現在、海中にくいが入っていく様子が見える。県は事前協議が整うまでの間、工事中止を求めているが、防衛省は協議の対象外として応じない見通し。

 今回の試験は、今後着手予定のA護岸造成に向け、作業船を使って手順を確認する。県などによると、試験に使用する鋼管くいは4本で、防衛局は「試験終了後に撤去予定」としている。

 現場では、午前9時15分、くい打ち試験に用いる作業船のクレーンが立てられた。同10時25分には、バイブロハンマー(振動式杭打機)が鋼管くいの先端に取り付けられた。その後、海中にくいを打ち込んだとみられる。

 防衛省は8月1日以降に軟弱地盤を改良する本格工事に着手する方針。地盤改良は7万本超の砂くいを打ち込み、地盤強度を高める計画。埋め立て海域を囲む形で護岸を整備し、その内側に土砂を投入していく。

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