自民党の長谷川岳 参院議員が北海道や札幌市の職員に威圧的な言動を繰り返していた問題で、2024年1月の札幌市との打ち合わせでも威圧的な言動を繰り返していたことがわかりました。

 打ち合わせは特区の申請準備を進めていたGX(グリーントランスフォーメーション)の担当部署と行われたもので、北海道ニュースUHBが独自に入手した音声の前半部分では、担当者がいないことに「おかしいだろ」「苛立つな」「何のために来たの」などと問い詰める様子が記録されていました。

 一方、会議の資料の問題点を指摘し「無駄なことはやめよう」と述べ、札幌市の職員が朝に上京するため午前4時半に起きたと話したことに対して「寝不足じゃん」「何度も来て、家庭の問題になる。それは駄目」などとしたうえで、「最低限の出張回数の中で一番効率よくするためには、事前に論点整理することが大事」などと話しています。

「熱意や突破力は力になった」と評価する声も

 長谷川議員について札幌市の関係者は「言動が問題になったが、ここまで事細かに親身になってくれる国会議員はいない。札幌市や北海道が国に要望や提案に行くのに、長谷川議員の熱意や突破力は力になった」などと評価します。

 ただ、「気分によって態度が変わる」などと話す関係者もいて、対応に苦慮していたということです。

 以下に、面会のやり取りを札幌市がまとめた文書の全文(前編)を掲載します。後編は、別に配信します。

 ※「●●●」は“黒塗り”です。

「なんでこんな分からんもの作った?」

 長谷川参議 オンライン面会概要

 ・日時
 令和6年1月30日 (火)
 
 ・出席者
 長谷川 参議
 北海道 今井監 (オンライン)、川畑局長
 札幌市 吉田部長、米森部長、曽我課長、佐藤課長
 札幌市東京事務所 佐藤所長

 概要(前編)

 ■(音声で)00:00

 (長谷川参議)
 ・論点整理は。 大きい紙に論点整理どーんっていうのがイメージなんだよね。 絵合わせできてないんだよ。何で1枚ずつこんな分からんもの作った?
 ・論点整理って何かって言うと、6月までの間、6月以降の話、短期・長期・中期なんだよ。申請を取るまで、申請からどうするか。
 ・それから中長期に向けてどうするか。それぞれの課題となる点、短期の場合どこにいなければならない、中期ならどこにいなければならない。 全体像が見えないんだよね、いつも。
 ・論点整理をする時は、短期と中期と長期に分ける。それから全体の流れが分かる紙一枚を作る。これだと1枚1枚の紙で分散っていうか、みんなが全体像を描けないよ。
 ・論点整理とは、まずに、時間軸とそれから分野別にして、分類項目入れて、全体をまとめることなんですね。
 ・今井さんもそうだし、吉田さんもそうだけど絵合わせが僕とできてないところに突っ走るから、曽我さんたちが大変なんだよ。だから、ちゃんと絵合わせしな、最初に。今井さんも走るし、吉田さんもね。
 ・絵合わせを●●●なり、佐藤所長に必ず絵合わせ。こういうイメージ図でいいのかなみたいな。それがないと作業が膨大になるよ。
 ・1枚ちゃんと作って。その上で見るけど、はい、順番に言ってって。担当は。今日 久保田さんは。

 (吉田部長)
 ・今日は議会もあってすいません。

「なんで担当連れてこない?」「おかしいだろ」

 ■(音声では)2:00ごろ

 (長谷川参議)
 ・何で主担当連れて来ないの。 ちゃんと主担当連れて来ないと。違う? 打ち合わせする時に、論点整理する時に、主担当が主体的に、という話じゃない?
 ・吉田さんおかしいよ。次の2月5日は全員集合よ、東京。ダメだよこんだけじゃ。責任者がいないのは駄目。

 (●●●秘書)
 ・この人来なくていいですかっていう確認をこれからした方が良いですね。

 (長谷川参議)
 ・普通は説明者、主担当が来る。(資料見ながら)GX?取組の方向性?

 (吉田部長)
 ・GX投資と金融機能を繋ぐハブになるのが、このプラットフォームであるというお話が重要かなと思ってます。

 (長谷川参議)
 ・今日●●●出てるの?●●●!

 (吉田部長)
 今日はすみません。

 ■(音声では)3:55ごろ

 (長谷川参議)
 ・だから何でこんな要領悪い打合せやるの?
 ・担当者がいないんで何で打合せできるの? ねえ聞かせてよ。何でwebでもいないんだよ。おかしいだろ。
 ・これ●●●どうなのって聞くのが会議じゃないの。何でいないの? 今井ちゃん。ちゃんと絵合わせしな。 打合せの。違うんだよなイメージが。勝手にプロモート、ちょっとこんな大丈夫なの? ●●●とか。

 (吉田部長)
 ・まだ手続きは全然進めておりませんので。

 (長谷川参議)
 ・そういう言い方しちゃ駄目なんだよ、●●●

 (吉田部長)
 ・●●●が全然決まっておりませんので…

 (長谷川参議)
 ・1回1回適当なこと言うんじゃなくて。 今すごい大事な話じゃない。
 ●●●やるにはまず、これで本当に大丈夫なのかっていうところは、誰とどういう確認してるの。 プラットフォームについて。今井さん。

 ■(音声では)5:20ごろ

 (今井監)
 まだWG内で議論。

「本当いい加減なことを…苛立つな」「だめ。やり直し」

 (長谷川参議)
 ・だから素人じゃん。プロ用に上げていくためには、●●●にさ、●●●経由でいいから、あと●●●の。●●●に1回来てって相談したら。 一緒で。
 ・ちょっとここ、デジタルはこういうのでいいのかどうかっていうことを含めて、●●●、そういう打ち合わせした方がいいんじゃないの。来週やるよ。
 ・来週できれば5日のどこかで。 11時からでも良いしそのままでもいいからお願いします。 9時から10時半にしよう、 打ち合わせ。 市長はどうなの

 (吉田部長)
 ・市長は現場なら5日。午前中にお願いしたいと

 (長谷川参議)
 じゃあ10時から11時半にして

 (●●●秘書)
 東京でですね
 
 (長谷川参議)
 ・もちろん東京で。

 (吉田部長)
 ・できれば…10時から11時。

 (長谷川参議)
 ・何を言ってるんだ。1時間でできる? 1時間半掛かるんじゃないの。 9時半から。11時から全体入れといて
 ・はい次、3ページ。これは誰がしゃべるの? だからさ、ファンドファイナンスっていってあなた分かるの? 何で今日 連れて来てないの。おかしいじゃん。今井さん
 ・なんで今日は担当者が来ない会議やってんだよ。 いい加減にしてくれよ! 吉田はなんでこれを説明するんだ。分からないじゃんあなたも。分かってないから。

 (今井監)
 ・私と吉田の先生との事前相談が不十分で…

 ■(音声では)7:50ごろ

 (長谷川参議)
 ・本当いい加減なことを…苛立つな。 何で?普通だったら主担当に聞いて、次の本番までにこれ大丈夫かって色々聞くじゃん。 担当者もいないような打合せするなよ。 今日何のために来たの?

 (吉田部長)
 全体像のご確認…
 
 (長谷川参議)
 ・論点整理だったら主担当決めたんだし、主担当とやりとりするじゃん。そうじゃない全体像だったら全体像の絵見せなあかんじゃん

 (吉田部長)
 中途半端で…

 (長谷川参議)
 ・今井ちゃんももうちょっと厳しくやろう。これじゃだめだよ。 会議としてはさ。
 ・今日 久保田さん来てるの? web で会議やってるの?何で出さないの久保田さん。これ書いて。それじゃダメでしょ。全員責任者と打合せじゃん。 だめ。 やり直し。だめ。 もう無駄なことやめよう。

「うるさいな、そんな話してんじゃない」

 ・もうちょっとチェックしなよ。 今日さ俺も時間取ってるのよ。歯抜けじゃん。道庁はいるよ。今井さんもいるよ。 曽我さんもいるけど、 肝心な担当者がいない。●●●来てない。

 (●●●秘書)
 ・うちが論点整理の資料を出してほしいと言った時に、 吉田部長や今井監から説明したい話とうちが聞きたい話に齟齬ができてうちはまず論点整理をしてそれを説明してほしいという話だったので…

 (長谷川参議)
 ・だとしたら、論点整理の紙が欲しいよね。

 (●●●秘書)
 ・今日のメインは論点整理のはずだったんですけど、

 (長谷川参議)
 ・だけど、個別に対応するんだったら主担当が。

 (●●●秘書)
 ・やっぱりそう考えると、今日はwebでも何かしらここに名前がある人は今日はいないといけないっていうことですね。

 (長谷川参議)
 ・だからさ、 あなた (吉田部長) は説明がわからないんだからさ、ディープにわからないんだから。あなたが説明しようとしたら駄目だって。そういうことに時間とっちゃ駄目。

 (●●●秘書)
 ・この2月5日に向けて、今日論点整理をここですり合わせを…

 (長谷川参議)
 ・論点整理の紙はない。曽我さんもそうやって皆もつっこまなあかんよ。意味ある? 今日。 分かるよね、 言ってること。
 ・主担当がいないのにさ、個別の話になって主担当が出て説明をってWebでも良いよ。誰もいないじゃない。
 (吉田部長)
 ・先生、2月5日に向けて・
 
 ■(音声では)10:30ごろ

 (長谷川参議)
 ・うるさいな、そんな話してんじゃないよ。 今大事な話してんだよ。
 ・組織ってそういうもんだよ。 主担当がいるんだったら主担当でちゃんと話がする仕組みをちゃんと作っておいで。
 ・こういう仕組みは誰が考えるのかな。これ吉田さんが苦手だったら曽我さん考えるの?こういう仕組み。 できない? 川畑くんは?
 ・だっていつもこういうふうにさ、会議のたびに、どういう会議したら良いだろうかっちゅうところで大事な話をさ、やっぱり30分でも40分でも時間を無駄にしたくないじゃない。でしょ? 俺たちもそうだからさ。

 (吉田部長)
 ・私の方で、先生…

「寝不足じゃん」「いい加減しろって 家庭の不協になる」

 (長谷川参議)
 ・無理。無理無理。 それいいから。 無理なことしなくていいんだよね。

 (秘書)
 ・北海道と札幌市で相談しておきます。

 (長谷川参議)
 ・そうだろう。 誰ができるのこういう段取り。

 (佐藤所長)
 ・曽我さん?

 (曽我課長)
 ・はい。

 (長谷川参議)
 ・じゃあやって。あのさ、ロジはあなたがやってよ。今井さんは今井さんで、吉田は吉田でやれることがあるし、ちゃんと分けな。
 ・できないから、やらなくていいから、だからわけるんだよ役割を。 ロジはやってもらおう。中途半端だ全部。
 ・本当あなたはこの全体像を、紙をこれ入れ込んでこれ入れ込んでっていう資料出しはあなたでしょ。
 ・でもその会議に対してこれにふさわしい主任を呼んでWebで呼んでこうしようねっていうロジは、担当してくれたら嬉しいよね。 それでいい?

 ■(音声では)12:15ごろ

 ・それで次は? だから今回これもう1回やり直し。この論点整理と論点整理の紙作っておいで。これは駄目だな。 だから無駄なことはやめよう。飛行機で来てさ、1回来 てさ、みんな朝早く起きて何時に起きたの今日。佐藤さんは?

 (佐藤課長)
 ・4時半に。

 (長谷川参議)
 ・だろう。8時くらいの飛行機乗って、50分くらいかけてきたんだろう。皆寝不足じゃん。行って帰ってって、すごいエネルギーかかるんだよ。
 ・経費で全部出るわけじゃないでしょう。 お金もかかるんだから、吉田さん1回で どういう効果がみんな出るのかって。 他のメンバー皆考えてあげないと。あなたはいいよ別に。
・何度もきてさ、いい加減しろって家庭の不協になるよ、それは駄目だよ。
 ・最低限の出張回数の中で一番効率よくするためには、 事前に論点整理することが大事。論点整理した後に誰が出てきて、誰がこういうふうに喋るか、役割分担を決める。
 ・会議のための準備をやってない。それは精一杯だから。曽我課長にお願いしないと駄目だろ。
 ・久保田課長も来てないし。 一番大事なのは久保田課長で、役割をどう分けるかって打ち合わせしようと思ったのにいないじゃん。

「誘致って何するの」

 ・久保田課長が1条ずつ法律の事項にあったこと全部できるの。各省担当に分けないといけないでしょう。 ・だから悪いけど、5日は全員出席で。 関係者全員だよ、 札幌。 ●●●全員参加だよ、 ●●●
 ・一発で決めようというのは…はい次は。

 (吉田部長)
 ・(資料2に基づき)令和6年度の執行体制のご説明をさせていただきます。 資料に記載しておりますけれども、 コンソーシアムは提言・検討をするということで、あとは、来年お財布を持ちたいなと。それが協議会です。
 ・札幌市の中で言いますと、 GX推進本部を作りまして、 右下にありますとおり、 4つの班を作って、今までは(総括と) 誘致と特区とその三つだけだったところに水素を加えて室を作りたいなと思っております。 ・具体的な話は1枚めくっていただきまして

 (長谷川参議)
 ・誘致って何するの。

 (吉田部長)
 ・海外企業 資産運用会社が一番の目的。

 (長谷川参議)
 ・特区は。
 
 (吉田部長)
 ・久保田課長で、まさに特区担当。

 (長谷川参議)
 ・総括は。

 (吉田部長)
 ・曽我課長が。

 (長谷川参議)
 ・水素は。

 (吉田部長)
 ・(札幌市の) 水素チームが。

 (長谷川参議)
 ・最近水素の関係何も聞いてないけど大丈夫か。

 (吉田部長)
 ・この後…
 ・(別紙2を見せながら) これはもう先生に見ていただいているものですので、任意団体の役割を書いており、●●●のチームというか、そこで予算を持ってきちんと管理してやっていくということで、 令和6年度は…

「みんなちゃんと連れてきてね」

 (長谷川参議)
 ・●●●つくるの?

 (吉田部長)
 ・そちら令和7年度に向けて。 令和6年度は準備ということで、 まずは任意団体で。
 ・一番最後が具体的な人数でございまして 30人、曽我チーム、久保田チーム、米森チーム、玉井チームを合わせまして、 ちょっと30名ぐらいになろうかなということ で。

 (長谷川参議)
 ・どう? 曽我課長 大丈夫? 足りる?

 (曽我課長)
 ・今12人でやっていますので、 倍増以上…

 (長谷川参議)
 ・大丈夫?

 (曽我課長)
 ・何とか

 (長谷川参議)
 ・●●●

 (吉田部長)
 ・はい。

 (長谷川参議)
 ・道庁から来るってこれ決定なの?

 (川畑局長)
 ・その方向で調整中です。
 
 (吉田部長)
 ・あと●●●からもう1人ずつ。

 (長谷川参議)
 ・米森さんの下に佐藤さん? 英語できるの?

 (佐藤所長)
 ・できます。

 (長谷川参議)
 ・どっか行ったの?

 (佐藤課長)
 ・外務省でベトナムに。 あまり英語使わないんですけれども。

 (長谷川参議)
 ・基本フランス語でしょ。

 (佐藤課長)
 ・ベトナム語が。

 (長谷川参議)
 ・ベトナム語か。 でもフランスだよね、年配の方はちょっとそうだよね。
 ・だからみんなちゃんと連れてきてね。
 ・でも玉井部長の水素は、 Team Sapporo-Hokkaido というより水素単体じゃない?

 (佐藤所長)
 ・でも、4月からはこっち (GX) の部隊にいるので。 今は局も別なんです。 (まちづくり政策局に) 組み込むので。

 (長谷川参議)
 ・はい、わかりました。


 ※後編へ続く

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