「太平洋・島サミット」は南太平洋の島しょ国などを日本に招いて3年に1度開かれていて、10回目の今回は18の国と地域の首脳らが集まり16日午後、開幕しました。

開幕後、岸田総理大臣は早速、ツバルやバヌアツの首脳らとの会談に臨みました。

このうちツバルのテオ首相との会談の冒頭で「日本と太平洋島しょ国との『キズナ』をさらに強固なものとし、ともに進む方向性を内外に発信する機会にしたい」と呼びかけました。

一連の会談では、気候変動や海洋の安全など、共通の課題に協力して取り組んでいくことを確認するとともに、東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出を今後も安全に進めていくことを説明し、理解を求めたものとみられます。

3日間の日程のサミットでは、各国との個別の会談などを経て、最終日の18日、首脳らが一堂に会する会合で総括的な討議が行われ、成果は首脳宣言などにまとめられる予定です。

南太平洋の島しょ国をめぐっては、中国がインフラ整備を通じて関与を強めていて、日本としては、今回のサミットでさらなる関係強化を図りたい考えです。

林官房長官「協力関係を一層強化へ」

林官房長官は午前の記者会見で「国際社会や地域情勢の変化を踏まえた議論を行い、従来のわが国と太平洋島しょ国・地域との間の絆に加えて協力関係を一層強化したい」と述べました。

また、東京電力福島第一原発の処理水の放出計画について「太平洋島しょ国に対しIAEA=国際原子力機関の継続的な関与のもとで実施されるモニタリング結果の提供など科学に基づく丁寧な説明を積み重ね、安心感を高めていく」と述べました。

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