旧優生保護法の下で障害などを理由に強制された不妊手術を巡り、最高裁が国の賠償責任を認める判決を出したこと受け、岸田首相は17日、原告らと面会し、「政府の責任は極めて重大で、心から申し訳なく思っている」と述べ、謝罪した。
最高裁が3日、旧優生保護法を憲法違反と判断し、被害者の損害賠償請求を認める判決を出したことを受け、岸田首相は原告らと直接、面会する意向を示していた。
面会は17日午後、首相官邸で行われ、冒頭、岸田首相は原告らに対し「私としてはお目にかかるべく、どこにでも参る覚悟だったが、皆様の要望も踏まえて官邸にお越しいただくことになった」と説明し、「暑い中、遠路よりお越しいただいたこと、心から御礼申し上げる」と述べた。
その上で、「旧優生保護法の規定を憲法違反とし、国会賠償法上の国の責任を認めた最高裁判決を大変、重く受け止めている」として、「旧優生保護法の存在を背景として、多くの方々が心身に多大な苦痛を受けてきたことに対し、私自らお目にかかり、反省とお詫びの言葉を直接、伝えたいとの思いが、今回の面会とした」と説明。
そして、「旧優生保護法を執行してきた立場で、その執行のあり方も含め、政府の責任は極めて重大なものがあり、心から申し訳なく思っており、政府を代表して謝罪を申し上げます」と述べ、頭を深く下げた。
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