旧ユーゴスラビアのボスニア・ヘルツェゴビナでは、民族間の対立が激しい内戦に発展し、末期の1995年には、東部の町スレブレニツァで、セルビア系の武装勢力がイスラム系の住民8000人以上を殺害したとされる大量虐殺が起きました。

上川外務大臣は日本時間の19日、首都サラエボで、虐殺の悲惨さを伝えるギャラリーを訪れました。

ギャラリーには、犠牲となった住民の顔写真や、遺族が身内の遺体を埋葬する様子などの写真が展示されていて、館長の説明を受けながら視察しました。

視察のあと、上川大臣は記者団に対し「ロシアによるウクライナ侵略や中東情勢、東アジアの緊張の高まりで国際秩序は再び挑戦にさらされている。こうした中、サラエボの地に立ち、平和を維持するためには多くの努力が欠かせないと気付かされた」と述べました。

そのうえで「一度崩れた平和の再構築がいかに難しいかを思い知らされ、ますます平和外交を展開していく決意を新たにした」と述べ、悲惨な過去を教訓にして、国際社会を分断と対立から協調へ導く平和外交を展開したいという考えを示しました。

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