愛媛県の松山城の城山で起きた土砂崩れを巡り野志市長は23日の会見で、関連が調査されている頂上付近の緊急車両用道路について「7月に入り大きな亀裂が見つかるまでは緊急性の認識はなかった」と説明しました。また市民から「災害対応トップの姿が見えない」との不満の声が出ていることなどに「適宜対応を指示してきた」とし、復旧工事や避難者の生活再建にできるだけ早く取り組む考えを示しています。

松山城の城山北側の地区を襲った土砂崩れを巡っては、頂上付近の緊急車両用道路で行われていた復旧工事との関連が調べられています。この道路で7月に入り大きな亀裂が確認されたほか、6年前の西日本豪雨の時も約10メートルのひび割れが発生していました。

野志市長は会見で、この道路について「7月に入って道路に大きな亀裂が見つかるまでは緊急性の認識はなかった」と説明しました。

野志市長:
「今年の6月30日までは安全を確保した上で、工事の緊急性は高くないと認識していた。安全対策をすれば大丈夫だと判断してやってきた」

市は土砂崩れの原因究明へ今月29日に初めての会合が開かれる「技術検討委員会」の場で因果関係も含めて解明を進める方針です。

この災害を巡り、県の22日の会見で質問されたのが「災害対応トップの野志市長の姿が見えない」という市民からの不満の声について。中村知事が苦言を呈しました。

中村知事:
「(行政のトップは)こういう時はどんどん出たらいいんじゃないかと一般的には言える。そういう声を払拭していくためにも出ていけばいいんじゃないかと思う」

中村知事は結果を求めて行動することや、リーダーが責任を取る姿勢が重要だと示しました。野志市長は市長の責任について問われると「適宜対応を指示してきた」と説明しました。

野志市長:
「救助活動を最優先で全庁挙げて対応してきた。(被害の)状況報告を受けて本部長として対応を指示してきた。様々な声はあるかと思います。なかなか膨大にやらなければいけないことが出てくる。一日も早く除去することが大事。消防でできるだけ早く対応してくれた。また、給水の方も公営企業局ですぐさま給水車を出してくれる対策をとってくれた。そういったものに適宜指示をしながらやってきた」

野志市長は、復旧工事や避難者の生活再建にできるだけ早く取り組む考えを示しました。

土砂崩れが起きた城山の斜面には、まだ1500立方メートルの土砂が手つかずで残っている状態。市は県の支援を得て土砂の撤去を進めていきます。

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