秋田県の佐竹知事は30日、由利本荘市を訪れ、決壊した堤防や土砂が入り込んだ田んぼを視察した。今後、被害を受けた農家の支援策を打ち出す方針。

由利本荘市の石沢川は堤防が6カ所決壊し、流域には一時、大雨警戒レベルで最も高いレベル5の「緊急安全確保」が出された。

30日は、佐竹知事が由利本荘市を訪れ、烏川地区で被害の状況を確認した。烏川地区の現場では、大雨によって川の水があふれ出たことで、約50メートルにわたって堤防が崩れた。26日から重機を使って土のうを設置するなど応急の復旧作業が行われている。

県の担当職員から説明を受けた佐竹知事は「かつての雨量ではもっているけれど、この雨量ではこの堤防はもたないということか」とこぼした。

堤防が決壊したことで、流域の田んぼに土砂が流れ込んだほか、水路が流されるなどしている。収穫の時期にコンバインが入れず、収穫できない可能性がある。

佐竹知事は「まずは農業被害を中心にしっかり対応していきたい。ことしの収穫ができないことと、場合によっては、来年以降に相当作付けができない状況があるので、営農継続ができるように全力で補正予算を組むとともに、国への要望をしていく」と話し、被害を受けた農家の支援を急ぐ方針を示した。

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