東南アジア4カ国を歴訪中の自民党の茂木敏充幹事長は2日、最後の訪問国フィリピン・マニラで、マルコス大統領と会談し、覇権的行動を強める中国を念頭に2国間の協力を進展させることで一致した。

茂木氏がフィリピンを訪問するのは2020年以来4年ぶり。茂木氏は会談で「フィリピンは海で結ばれた隣国で、基本的な価値と原則を共有する戦略的パートナーだ」と言及。両氏は、外交安全保障を含め幅広い分野で2国間協力を一層進展させることを確認した。

日比両政府は7月、自衛隊とフィリピン軍の相互往来をしやすくする「円滑化協定(RAA)」に署名。茂木氏は「ちょうど今日、日本とフィリピンの海上共同活動が行われている」と述べた。この他、「政府安全保障能力強化支援(OSA)」や防衛装備品移転など2国間協力は進展している。

会談後、茂木氏は2国間関係について、外交安保やGX(グリーントランスフォーメーション)、サプライチェーンの強靱化などを挙げ「シングルイシューの関係より、民間も含めた関係やASEAN諸国を巻き込んだ関係など、重層的な関係を作ることで意見が一致したことが一番印象的だった」と語った。

覇権主義的な動きを強める中国を巡っては「様々な懸念事項について、対応の変容を促していくことが重要だとの話をした」と述べた。

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