長崎に原爆が投下されて9日で79年です。

早朝から各地で犠牲者を悼む姿が見られました。

79年前、一発の原子爆弾が長崎に投下され、7万4千人近くの尊い命が奪われました。

長崎市の浦上教会では信徒など約1万2千人のうち、約8500人が犠牲になったといわれていて、今朝も夜明け前から200人ほどが集まりミサを捧げました。

深堀繁美さん(93)
「亡くなった人とかのためにお祈りするのは大事」

80代女性
「79年経ったのかなという感じもするし、もうそんなになったと思うけど変わらない」

爆心地公園には若者の姿が。

80人あまりの高校生などが全国から訪れ、核兵器廃絶と平和の実現を誓いました。

平和公園では朝早くから原爆犠牲者に手を合わせる人の姿がありました。

60代男性
「被爆の悲惨さを知らなかった。母が元気な時に来たかった」

40代男性【広島出身 長崎市在住 祖母が広島被爆者】
「みんなが気持ちよく楽しく当たり前に暮らせる世の中になってほしい」

平和公園の会場には被爆者や遺族の代表をはじめ、岸田総理大臣、過去最多となる100カ国とEUの代表、あわせて2300人が参列しています。

しかしアメリカなど複数の国とEUは長崎市がイスラエルを招待しなかったことを受けて駐日大使の出席を見送りました。

式典ではこの1年間に新たに死亡が確認された3200人の名前を記した原爆死没者名簿が奉安され、あわせて19万8785人となりました。

そして原爆が投下された午前11時2分―

〈黙とう〉

〈長崎平和宣言〉鈴木史朗 市長
「幾万の尊い生命が奪われ、家、財産が一瞬にして無に帰し、平和な家庭が破壊しつくされたのだ」

鈴木市長は長崎の被爆詩人・福田須磨子さんが綴った詩を引用し、原爆の悲惨さを訴えました。

また、日本政府に対しては次のように呼びかけました。

「一日も早く、核兵器禁止条約に署名・批准することを求めます」

〈平和への誓い〉被爆者代表 三瀬 清一朗さん(89)
「子供や孫たちが安心して過ごせる青い地球を遺していくために、被爆国日本こそが核廃絶を世界中の最重要課題として真摯に向き合うことを願ってやみません」

核兵器を取り巻く情勢が一層、厳しさを増す中、長崎はきょう深い祈りに包まれます。

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