岸田首相は14日に9月の自民党総裁選に出馬しないことを明言しました。突然の退陣表明とポスト岸田を巡り動き始めた政局。愛媛の県民や政界の受け止めを聞きました。

岸田首相:
「自民党が変わることを示す最もわかりやすい最初の一歩は、私が身を引くことであります。私は来る総裁選には出馬致しません」

岸田首相は14日午前に緊急会見を開き、9月の自民党総裁選に出馬しないことを表明しました。お盆休み最中の電撃発表に愛媛の県民は…

夫婦の男性:
「退任する時が来たなって。なるだろうなというのはちょっとありました」

カップルの男性:
「やることしっかりやってたので、ちょっと残念かなという気持ちはあります。外交とかもすごいしっかりやってた印象がある」

高齢の男性:
「『自分が責任取って辞める』言ったんかな?やけど実際は、票が集まらんけん辞めるんじゃないですか。はっきり言って。今になってそんなこと言うくらいなら、もっと覚悟もってやったら支持率も上がったんやないか」

政治改革半ばの退陣表明に厳しい声も上がるなか、今後の注目はお盆明けから動きが加速するとみられる「ポスト岸田」のレースです。

男性:
「(小泉)進次郎さんがいいですね。なんか若いじゃないですか。これから日本のことを考えてくれるかなと」

高齢の男性:
「実力わからんけど一気に若返って小林(鷹之)さん。前経済安全保障担当大臣の。ヨーロッパとかどんどん40代とかになりよるし、日本も若返ったらいいんじゃないですかね」

女性:
「個人的には石破(茂)さん推しです。ちょっと変わった政策してくれるかもしれないと期待はしてますけど」

夫婦の女性:
「河野(太郎)さん。マイナンバーで色々あったけど、最後まで責任を果たそうとする姿がちょっと信頼できる感じ」

一方、冷ややかな意見も。「誰がしても無理。政治家が悪くなっている」「この人ならまだマシかなっ選んでるような感じ」「(政権が)代わってほしい。今のままでは変わらない気がする」などの声が聞かれました。

県政のトップ・中村知事の受け止めは…

中村知事:
「『聞く力』を前面に出してスタートされた岸田政権だったと思う。地方の声はよく聞いて頂いた。次の方は非常に変化が激しいので大胆な骨太な政策をしっかりと掲げて、強い決意をもった方になって頂きたい」

動き始めた政局。愛媛の政界は早くも総裁選後の解散総選挙をにらみ臨戦ムードです。

自民党県連・鈴木俊広幹事長:
「突然の不出馬表明に驚いている。派閥の政治資金問題により深刻な政治不信を引き起こしているなか、信頼回復に向けて実効的な再発防止策を講じた政治資金規正法の改正が行われるとともに、岸田総裁は『自民党は変わらなければならない』『一から出直す以外にない』との強い思いで、トップとしての責任、ケジメをとる形で重い決断をされたものと思う」

公明党県本部・笹岡博之代表:
「続投意欲満々と聞いていたので驚いた。様々な意見はあると思うが、総理として局面で思い切った行動と決断をされてきたこと。またリーダーとして覚悟を持って責任を取られたことに拍手を送りたい。今後の政局がどのように動いていくのかを注視したい」

対する野党の声は。

立憲民主党県連・白石洋一代表:
「脱税の疑いのある裏金の問題で岸田氏の指導力のなさがはっきりしたことや、財源を一般国民の負担に押し付ける数々の政策から、支持率低迷が長期化するとのあきらめからの判断だろう。これから誰が次の首相になるかの政局が始まり、解散総選挙も覚悟する必要がある。我々は政権奪取に向けて頑張りたい」

共産党県委員会・林紀子委員長:
「裏金政治、経済無策、憲法破壊の大軍拡など、国民の怒りで追い詰められた結果だ。岸田首相一人の問題ではない。政権たらい回し、看板替えでは日本の先は見えない。自民党政治を終わらせるために全力をあげたい」

国民民主党県連・石井智恵代表:
「我が党の最優課題『賃上げ』に積極的に取り組み成果を出したことは、一定の評価をしている。しかし次期総裁選への不出馬が自民党の裏金問題の幕引きとはならない。日本の危機に立ち向かうため野党は分断するのではなく、力を結集させ日本の再生に尽力していかなければならない」

社民党県連・石川稔代表:
「岸田首相は支持率の低下に喘ぎ、その回復がままならない状況が続いており、遅かれ早かれこのような表明がなされるものと思っていた。岸田首相は色々な局面で我々の『期待』を裏切ってきた。『ポリシーが無いのがポリシー』であるかのように言葉を軽く振舞ってきた。自民党内で再選に向けた支持が得られないという冷厳な事実の前に、このよう表明となったのではないか」

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