岸田首相は2024年9月に予定されている自民党総裁選への立候補を見送ることを表明しました。
約3年に渡り岸田首相は沖縄とどう向き合ってきたのか振り返ります。

岸田首相(2024年8月14日):
「自民党が変わる事を示す最も分かりやすい最初の一歩は私が身を引く事であります」「来たる総裁選には出馬いたしません」

岸田首相は「旧統一教会の問題や政治とカネを巡る問題などで政治不信を招いた」と述べ「組織の長として責任を取ることに躊躇は無い」として、9月に予定されている自民党総裁選の立候補を見送る考えを表明しました。

外務大臣や沖縄担当大臣などを歴任し2021年に、第100代の総理大臣に就任した岸田首相。自らの強みを「聞く力」だとアピールしました。

2022年、沖縄が本土復帰50年を迎えた際には県内で開かれた式典に出席し、沖縄の基地負担の軽減を明言しました。

岸田首相(2022年5月):
「復帰から50年が経つ今もなお、沖縄のみなさまには大きな基地負担を担って頂いています」「基地負担軽減に全力で取り組んで参ります」

しかし、政府の対応はその言葉とは逆を行くものでした。

岸田首相(2022年12月):
「防衛力の抜本的強化は厳しい安全保障環境を前に一刻の猶予も無い待ったなしの課題です」

岸田首相は、安保関連3文書の改定を閣議で決定し「反撃能力の保有」や防衛費の増額を打ち出しました。

2023年3月には石垣市に新たな自衛隊基地が開設されたほか、与那国島や沖縄本島の自衛隊基地にもミサイル部隊が配備されることになりました。

さらに、アメリカ軍との合同訓練が頻繁に行われるようになり県内ではこれまで見られなかった民間施設や公道での訓練が行われるようになりました。

岸田首相(2024年1月):
「工程に従って工事を進めるべく全力で取り組んでいきたいと考えています」

国と県が対立する普天間基地の名護市・辺野古への移設計画を巡っては、地方自治法上、全国で初めてとなる代執行に踏み切り県の権限を奪って、工事を強行しました。

岸田首相(2024年6月):
「地元の皆様方と意見を交わしそして丁寧な説明を行うこうしたことを心掛けながら地元の負担軽減に向けて努力をしていきたい」

岸田政権の3年間の評価を県民に聞いてみると…

男性:
「沖縄に寄り添ってという言葉を使っているんですけど、実際はアメリカ寄りの政策だった」

女性:
「基地は進展していないですよね」「沖縄の声を聞く余裕がなかった感じがします」

男性:
「あまり印象がない以前の首相と比べたら印象が薄いかな」

女性:
「やっぱり私たちの声は届いていないなといつも思っている」「沖縄県民、不満が多い人が多いのでは」

自らアピールした「聞く力」をもって沖縄と向き合ってきたのか?岸田政権の評価は私たちに委ねられています。

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