自民党派閥の政治資金パーティー収入不記載事件で党役職停止1年の処分を受けた衆院千葉3区(千葉県市原市など)の松野博一前官房長官(61)が20日、地元でのおわび行脚を本格化させた。地元の有力な支援者からは党の処分はやむを得ないとしながらも、引き続き松野前長官を支援する声が相次いだ。松野前長官は政治とカネの問題で失われた信頼を早期に取り戻し、次期衆院選に向け、支持固めを急ぐ構えだ。
「全てが私自身の不徳の致すところ。申し訳ない」
松野前長官は同日、市原市内の自治会館に集まった後援会の各地区役員ら約20人を前に、こう語った。
松野前長官は所属していた安倍派のパーティー券収入のキックバック(還流)を受けながら、平成30年からの5年間で計1051万円を政治資金収支報告書に記載しなかったことの責任を問われた。
複数の会合出席者によると、松野前長官はこうした不記載の経緯を説明した上で、「国会は法律を作る所だが、その議員が不記載で法律を犯してしまった。全く、何と言われても、私のミスだ」と語ったという。
出席者から地元での活動を増やすよう注文が付くと、「できるだけ努力します」と応じたという。
この日のおわび行脚は1時間以上続いた。会合後、30年来の支援者の一人は「直接話を聞き、安堵した。有権者には厳しい声もあるが、離党をせずに済み、不起訴となった以上、引き続き応援する」と語った。
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