魚の下処理の様子を視察する岸田文雄首相(中央)。右は福島県漁連の野崎哲会長=福島県いわき市の小名浜魚市場で2024年8月24日午後0時23分(代表撮影)

 岸田文雄首相は24日、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を受けた中国による日本産水産物の禁輸措置を踏まえ、処理水対策に関する関係閣僚会議を来週開催する考えを示し、「秋に策定する経済対策も見据えて、対策の方向性を示したい」と述べた。処理水の海洋放出開始1年に合わせて、福島県いわき市の小名浜魚市場を視察し、県漁連の野崎哲会長らと意見交換した後、記者団に語った。

 首相は、漁村活性化に向けた新たな支援制度を創設すると表明。漁船や養殖施設の拡充などを支援するための法改正に取り組む考えも示した。

 福島第1原発の溶け落ちた核燃料(燃料デブリ)の初回収に向けた2号機での試験取り出し作業が、開始直前にミスで中断したことについては「作業の初日に中断したことは重く受け止めている」と述べた。【内田帆ノ佳】

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