自民党の茂木敏充幹事長

 自民党の茂木敏充幹事長(68)=衆院栃木5区=は自民党総裁選(9月12日告示、27日投開票)に立候補する意向を固めた。複数の党関係者が明らかにした。9月第1週にも出馬表明する方向で調整している。

 茂木氏はこれまで出馬に意欲を示しつつ、「夏の間に考える」と明言を避けてきたが、23日には記者団に「夏も終わる。近々、自分としての決断をしたい」と述べていた。関係者によると、出馬に必要な推薦人20人の確保のめどは立っているという。

 茂木氏は出馬の判断にあたり、関係が良好な麻生太郎副総裁が率いる麻生派の支援を得られるか意向を探ったが、麻生氏は自らの派閥から出馬する意向の河野太郎デジタル相(61)の支持を優先する考えを伝えたとされる。

 茂木氏は非主流派の要である菅義偉前首相とも会食するなど、派閥を超えた連携を模索している。総裁選を巡っては、茂木派の加藤勝信元官房長官(68)も出馬の意向を固めており、茂木派内の支持が割れる可能性がある。

 茂木氏は東大卒、米ハーバード大大学院修了。大手コンサルティング会社勤務を経て、1993年に初当選し、2003年に小泉純一郎内閣で初入閣。経済産業相や外相など要職を歴任し、21年11月から現職。【加藤明子】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。