大勢の立候補者が見込まれる自民党総裁選について「派閥のたがが緩むと、こんなにパッパカパッパカ手を上げられるのか」と話す大村秀章知事=愛知県庁で2024年8月27日午後2時31分、荒川基従撮影

 立候補予定者として10人以上の名前が取り沙汰される自民党総裁選について、愛知県の大村秀章知事は27日の定例記者会見で「派閥のたがが緩むと、こんなにパッパカパッパカ手を挙げられるのか。ほぼ学級崩壊に近い感じだ」と批判し「国民のために何をなすべきか、この国をどうすべきか、理念、構想をしっかり語ってもらいたい」と注文を付けた。

 自民党は、衆院議員を5期15年務めた大村知事の古巣。総裁選をどう見ているか問われると「学級崩壊に近いような感じ」と述べ、「岸田さんの不出馬表明からまだ2週間たっていないのに、何の準備もしてなかった人がポンポコ手を挙げて、国家運営、国家経営の理念、構想があるのか」と首をかしげた。

 さらに「名前が売れているのだったら何でもいいやというのが見え見えの感じがして、国民、有権者は冷めていると思う。ポンッと推されたからといって手を挙げるのは、ちょっと軽すぎないか。自民総裁選はそんなに軽いものか」と嘆いた。そして「(総裁選で)1カ月間ワーッと盛り上げ、解散・総選挙になだれ込もうということだろうが、本当に国民が熱狂するのか。表紙を替えたら、顔を替えたら(政治不信は)全部、雲散霧消か。それは違う」と指摘した。【荒川基従】

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