自民党の堀井学氏

 選挙区内で違法に香典を配布し、パーティー券収入のキックバック(還流)を政治資金収支報告書に記載しなかったとして、東京地検特捜部は29日、公職選挙法(寄付の禁止)違反と政治資金規正法違反(虚偽記載)で堀井学元衆院議員(52)=28日に辞職、自民党離党=を略式起訴した。

 関係者によると、堀井元議員は、議員本人が葬儀に参列した場合を除き、選挙区内での香典配布が禁じられているにもかかわらず、自身の選挙区である北海道9区内の有権者に、秘書を通じて香典や枕花を渡した疑いが持たれていた。

 さらに、自民派閥の政治資金パーティー裏金事件で、清和政策研究会(安倍派)から受領した還流資金を収支報告書に記載しなかったとされていた。

 特捜部は裏金事件の捜査の過程で香典の違法配布の疑いも把握。7月に堀井元議員の関係先を家宅捜索し、両事件を捜査していた。

 堀井元議員は特捜部の任意の事情聴取に対し、容疑を認めていたとされる。

 裏金事件で国会議員経験者が起訴されるのは堀井元議員で4人目となった。【安元久美子、北村秀徳、岩本桜、山田豊】

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。